2007年


「立ったまま埋葬してくれ」 (アメリカ)
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「神の羊」 (ラテンアメリカ)
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「グッド・ハート」 (ヨーロッパ)
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「川べりのふたり」 (日本)
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立ったまま埋葬してくれ
Bury Me Standing
アメリカ
【あらすじ】
突然命を絶たれた前途有望な若者。残された母、恋人、兄、いとこの少女は、それぞれの方法で彼の死に向き合い乗り越えようとする。時にいがみ合い、時に許し合いながら。若者の死は遺族4人に何をもたらすのか。
【監督】
キャラン・ハーツフィールド
ハーツフィールド監督はニューヨーク大学映画学科で修士号を取得。短編映画「Kiss It Up To God」が2000年のカンヌ映画祭シネフォンダシオンで受賞。「立ったまま埋葬してくれ」の脚本はカンヌやサンダンスの脚本家ラボで書き進められた。
神の羊
Cordero de Dios(Lamb of God)
2008年/アルゼンチン=フランス=チリ/91分
●2008年 ロッテルダム国際映画祭 コンペティション部門
●2008年 アルゼンチン映画批評家連盟賞 デビュー作品賞、オリジナル脚本賞、男優賞、助演女優賞
【あらすじ】
2002年、経済恐慌まっただ中のアルゼンチンで獣医師が誘拐される。孫娘は、軍事独裁政権下の70年代にフランスへ亡命した母を呼び戻し、2人は身代金の工面に奔走する。その過程で母娘はわだかまりをぶつけ合い、つらい過去をもう一度生きることとなる。そして、1978年の父の失踪の謎が解き明かされていく。
【監督】
ルシア・セドロン
セドロン監督はブエノスアイレスで生まれ、後に両親と国外へ亡命。ソルボンヌ大学で映画などを学ぶ。2002年アルゼンチンへ戻り制作した「En Ausencia」がベルリン国際映画祭短編銀熊賞を受賞した。「神の羊」は2008年のロッテルダム国際映画祭でオープニング・ナイト作品としてワールドプレミア上映された。
グッド・ハート
The Good Heart
2009年/アイスランド=デンマーク=フランス/96分
2009年 トロント国際映画祭
2009年 プサン国際映画祭
2010年 ヨーテボリ国際映画祭 ほか
2011年 エッダ賞(アイスランド) 監督賞・脚本賞・衣装賞
【あらすじ】
都会の片隅にひっそりとたたずむ酒場。主人のジャックは容易に心を開かない男だ。ひょんなことからホームレスの青年ルーカスと出会い、彼を後継者として育てることにする。ジャックには、ルーカスを早く一人前にしなくてはならない理由があった。それぞれの人生が酒場で出会い、また別れていく。
【監督】
ダーグル・カリ
「氷の国のノイ」(2003)で長編デビューし、数々の国際映画賞を受賞。同作品は日本でも劇場公開された。「グッド・ハート」は主演にポール・ダノ、ブライアン・コックスを得て、アイスランド、ニューヨーク、ドミニカ共和国などで撮影された。
川べりのふたり
Two by the River
日本
【あらすじ】
戦争で家族を失った清二と安子は、ダンスホールで恋に落ち60年余りを共にしてきた。友人の死や病と闘う日々の中で、人生の終わりが見えてきた2人は最後の旅に出る。思い出のダンスナンバーとともに……。
実際の事件をモチーフに、老夫婦の最後の日々と「幸せの形」について問いかけるヒューマンドラマ。切なくも美しい人生のラストダンスを描く。
【監督】
海南友子
報道番組ディレクターとしてNHKに勤務後、独立。民放での番組制作を経て、ドキュメンタリー映画を撮り始める。「にがい涙の大地から」(2004)で、日本ジャーナリスト会議新人賞を受賞した。