2018年06月10日 (日)

山麓に誇り芽吹き ~山梨県 北杜市~

hokuto2main.jpg山々が連なる八ヶ岳。その南麓に広がる山梨県北杜市は、初夏、牧草が青々と茂り、山の新緑がまぶしく輝きます。開拓した高冷地の畑でひたむきに野菜を作り続ける農家。開拓少年隊として父が始めた酪農を引き継いだ息子と牛たちの交流。高原のペンションではオーナーが、訪れた子どもたちに自然の美しさを伝えます。見知らぬ土地に生活を作り上げた開拓の精神を受け継ぎ、楽しく、たくましく生きる人々に出会います。


今回の放送内容

hokuto2-1.jpgのサムネイル画像八ヶ岳南麓では、涼しい気候を生かしてレタスなどの高原野菜が作られています。かつては土石だらけの山野でしたが、終戦後、入植した人々の手によって開拓されました。農家の奥村省吾さんも開拓者の一人。15歳のときに一家で入植し、荒野を豊かな畑に変えてきました。いまだに大きな石が残り、耕すにも苦労が絶えませんが、ひたむきに野菜を作り続けています。暖かな季節の訪れを告げるカッコウの声を合図に、今年も苗植えが始まります。


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八ヶ岳のすそ野には、いくつもの牧場が広がります。酪農家の石倉豊彦さんは、父・朝太郎さんの跡を継ぎ、およそ100頭の牛を飼っています。朝太郎さんは戦後間もない頃、14歳で親元を離れこの地に入植しました。知識も経験もない中、なけなしのお金で買った牛を大事に育て、少しずつ牧場を広げていったといいます。そんな父の背中を見て育った豊彦さんは、父と同じように毎朝一頭一頭の体調を自分の目で確かめることを欠かしません。小さなまきばに牛飼いの心が受け継がれます。


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標高1200m、夏でも涼しい風が吹き渡る高原の観光地・清里に、子どものいる家族向けの“キッズペンション”があります。オーナーは、野村宜弘さんと妻のめぐみさん。新潟の児童館で働いていたときに出会った二人は、子どもが生まれたことを機に憧れだった八ヶ岳南麓に移住しました。豊かな環境で子育てをするうちに、「子どもがのびのびと遊べて、大人は子育ての中休みになるような宿を、この地で開きたい」、そう考えるようになったと言います。大好きな子どもたちと大好きな八ヶ岳。先人達が切り開いた山麓の高原で、充実したときが流れます。


旅人・山田敦子アナウンサーより

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おいしい牛乳やソフトクリームで知られる八ヶ岳山麓。旅でも牧場や牛舎を訪ねました。子牛の時から可愛がって育てるとおとなしくミルクの出の良い牛になると、牛舎の石倉さんは言います。確かに毛艶も良くおっとりした牛たちです。でも石倉さん、その真っ赤な「つなぎ」はいいの?私は赤を避けて服を選んだのに、牛舎の人が全身赤って??…どうしても気になって聞いてみると、牛は(闘牛士が振る旗のような)ひらひらしたものに反応するのであって、色は関係ない…ということでした。皆さんご存知でしたか?ひとつ利口になった旅でした。


北杜市へのアクセス

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〈電車〉

・野菜直売所
JR中央線特急「新宿」駅→「小淵沢」駅(約2時間)→JR小海線に乗り換え「甲斐大泉」駅(約15分)下車すぐ

・キッズペンション
JR小海線「清里」駅より徒歩15分

〈車〉
中央自動車道「長坂」ICより約30分


問い合わせ先

▼北杜市の観光について
 北杜市観光協会 0551-30-7866

投稿時間:08:24


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