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静岡浜松 プロレスマスクの魅力♥ 燃えろ!ほえろ!制作が生きがい! マスク工房

NHK静岡 シリーズ「だもんで、浜松市。」
  • 2023年12月05日

“ダモンデおばさん”と一緒に地域のディープな魅力をお伝えする「だもんで」シリーズ。今回は静岡県浜松市を掘り下げます。出会ったのは「プロレスマスク」工房!マスクを作りたくて全国から人が集まっているって本当!?プロレス好きもそうでなくても、マスクに惹かれる人たちの熱い思い、必見です!ダモンデおばさん、お願いします! ※動画は文末にあります!※

きょうの出会いも素敵ょ!張り切ってお伝えします!

遠州鉄道沿いの気になる建物「マスク工房」

浜松市を南北に走る遠州鉄道沿いのこちらの建物。「PUKUPUKU(プクプク)工房」ってかわいい名前!。

「あれまぁ!」

マスクをかぶって登場してくれたのは、マスク職人の神谷淳さん

工房の中には、ミシンやカラフルな糸が並んでいて。主に作っているのは、、、。そう、プロレスラーのマスク!。

神谷さん、プロレスマスクへの愛情は年期が入っているのよね?

僕が小学4年生の時にたまたま見たのですが、テレビチャンネルひねった時に、初代タイガーマスクのデビュー戦をやってまして。それを見て「おー!」となって、プロレスにはまってしまって。それからタイガーマスクがかぶっていたマスクにはまって。どうにか自分でつくれないかというのが一番最初ですね

マスク愛は小学4年から育まれた

最初は紙袋でマスクを作ってティッシュでひげを付けてみたり。だんだん布製に進化して。なかなか同じように作れないのが歯がゆくて、なんと!小学6年生の時にはね、「本物と同じものを作りたい!」って思って、思い切って、タイガーマスクのマスクを実際に作っている東京の工房に1人で行ったんですって!1人でよ。すごいわよね。工房を見せてもらって、型紙をもらって、同じ生地も購入して。
これが小学6年生の時に作ったマスクですって!いまも持っているのねー!

小学6年生の時に作ったマスク

とにかく同じものを作りたいという、無邪気にそう思っていました

無邪気にやっているところがすごいわぁ。

小学6年生 家族旅行
神谷さんの小学校の卒業文集

これは、神谷さんの小学校の卒業文集。えーと…「僕は大きくなったらマスク屋さんになりたいです」。この頃の夢を実現しているのねぇ!
でも、大学を卒業したあとは、サラリーマンをしていたそうよ。趣味としてマスクは作り続け、40歳になるときに、やっぱり好きなことにチャレンジしたいって、この工房を作ったのよね。すごいマスク愛!

同じ型紙を使って同じもの作っても同じものにはならないんです。そこが難しさでもありますし。発注してくれたプレスラーに合うデザインになっているかも腕の見せ所ですし、それを形にする技術もありますし。何でしょう、なんかもうすべてが楽しいんです。形にできて、やった!っていう達成感もあります。

マスク職人を増やしたい!スクールを開講

念願叶って再スタートした神谷さん。ただ、静岡県内でマスク職人が自分だけだったので人材を増やして業界を盛り上げたいと6年前からマスク作りのスクールを始めました。

フェイスブックなどで生徒を募集しています

最初は県内の人に限っていたら、どうしてもマスク作りに挑戦したくて浜松市に引っ越して来た人もいるんですって?

本間美保子さん 秋田から移住してきたそうです

やりたいことやらないと、死んだとき後悔するかなみたいな感じで。まあやってダメなら帰ればいいんで一回やってみようかなっていう感じですね

ようこそ!!!ほんと、マスクって魅力があるのね!

本間さんが制作したマスク

本間さんのように引っ越しまでしなくても、関東や九州など、全国から通いで習いに来ている人がいるんですって。生徒はこれまで約30人。浜松にマスク好きが集う!すごいわねぇ。

仕事をやめて、本気で職人目指す

こちらは、今年1月に入校した村瀬啓剛さん。6回のコースを終えたけれど、いまも神谷さんのアドバイスを受けながらマスク職人を目指して、修行中よ。もともとプロレス好きだった村瀬さん。マスク作りとの出会いは運命だったみたい。

神谷さんに教わる村瀬啓剛さん

印刷会社にいたんですけど、ここに営業に来たんです。『印刷物ありませんか』って。その時に神谷さんと話してて、その中でスクールの話も出て、そっちメインに なっちゃって。僕が逆に営業されたみたいな。笑。

ミイラ取りがミイラに、みたいだったよね。笑

まぁ!運命ってどこで待っているか分からないものよね~。

村瀬さん マスク職人目指して修行中!

熱意いっぱいの村瀬さんのご自宅にお邪魔させてもらいました!後ろに見えるのはマスク?!。

入ってすぐのお部屋が、村瀬さんの制作部屋。ミシンは、小学校の家庭科の授業以来だったんですって。

最初はまっすぐ縫うのがうまくいかなくて。夜家族が寝てからなんですけど9時10時くらいから、1時くらいまではやってました

“好き”って、すごいパワーね!

いまは勤めていた会社を辞めて、フリーでカメラマンをしながら、マスク作りの技を磨いているところ。習い始めて9か月目に初めて、大好きなBUSHI選手に試合の入場マスクを納入できたのよね!

左右非対称のデザインで、片側は骨ですよね。骸骨と。これは背骨なんですけど。これが尾てい骨。ちょうど腰痛で悩んでいてネットを見ていたときに、これ、いいじゃん!って。笑。無事、自分のマスクをかぶって出てきてくれたので、ほんと良かったなーって。うれしかったです

まぁ!どんなことも独自のデザインにつなげるのね!

村瀬さんの妻、美奈さんは、どう思っているのか、聞いてみました。
 

私はプロレスは好きではないですが、夫は好きなものに囲まれて幸せそうだなと思います。稼いできてくれれば、なんでもいいです。笑

ふふふ。だもんで、村瀬さん、頑張るしかないわね!

浜松から広がる「マスク産業」

さてさて、工房に戻ってきました。最近では、プロレスだけではなくユーチューバーからの依頼も増えているんですって。新たに浜松から広がるマスク産業って感じね!

マスク作りの技術って、やっぱり、人にどんどん伝えて、作る人がどんどん増えれば増えるほど、業界自体が盛り上がると思うんです。なので、僕1人が技術を抱えるよりも皆さんにできるだけ橋渡しをして、そこから皆さんがまたより自分の感性を表現するためにいろいろ技術を磨いていただければ、マスク業界としてもすごくよく変わっていくと思います

活躍を期待していまーす!!!なんか、プロレスを観たくなってきたわ!

取材をさせていただきありがとうございました!とっても元気をもらいました!
最後は、みんなで一緒に!「だもんで浜松!」のかけ声で、ポーズ!

「だもんで、浜松!」

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  • 牧本真由美

    静岡局 記者

    牧本真由美

    2002年 NHK入局
    社会部・報道局遊軍など
    トレラン大好き
    2歳児子育て奮闘中

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