浜松東区　村木正彌さん「歴史ある公園を地域で盛り上げたい」

NHK静岡　シリーズ「だもんで、浜松市。」　12月5日～

2023年12月07日

番組やニュースで地域のディープな魅力を掘り下げる「だもんで」シリーズ。今度は浜松市にお邪魔します。

訪ねたディープスポットの1つが浜松市東区にある「万斛庄屋公園（まんごくしょうやこうえん）」。徳川家康が側室の阿茶の局を預けたとも伝わる旧鈴木家屋敷の跡地です。建屋の保存に尽力した村木正彌（まさや）さんは「歴史ある公園を地域で盛り上げたい」と話しました。

荒地だった旧庄屋屋敷

もともとは江戸時代の有力な庄屋の土地だったんですよね。

そうです。家の近くだったので子どものころに遊びに行ったこともあるんですよ。でも、私が退職後に観光ガイドのボランティアをしていたときにはもう誰も住んでいませんでした。明治期に建てられた建物や敷地が荒れてしまっていましたが、家康が側室の阿茶の局を預けていたと伝わる由緒ある場所です。整備したら地域のシンボルになると思いました。

2010年に土地と建物が浜松市に寄付され、万斛（まんごく）庄屋公園になりました。当初浜松市は、修繕費や維持費の確保が難しいということで、母屋などの建屋を取り壊す予定でした。私たち地元住民は「それならば自分たちでなんとかして歴史ある建物を残したい」と思い、寄付を募るなどしましたが、多額の資金を調達することはできませんでした。

「パークPFI」でレストランや交流スペースに

建物は保存できたんですか？

はい。2020年に公募設置管理制度（パークPFI）という制度を使うことになりました。自治体が公募で民間事業者を選び、公園での飲食店などの設置・管理を任せて、得た収益で整備をしてもらうしくみです。

地域との交流などに使える拠点を探していた地元の電気工事会社が選ばれ、建物の保存が決まりました。会社が費用を負担して、母屋と離れ屋は古民家レストランに改装されました。今では若いお客さんも来てにぎわっています。弓道場は交流スペースになりました。レストランに来た方に地域の歴史などを話すこともよくあります。休日には子どもたち向けの科学イベントも開催しているんですよ。

誰でも来たくなる公園にしていきたい

これから公園がどんな場所になってほしいですか？

まだ公園の一部は整備中で、来年には工事が終わる予定です。
完成したら工事前から楽しんでいたグラウンドゴルフも再開したいですし、遊具も整備されるので地域のこどもたちもたくさん遊びに来てほしいです。
もちろん地元以外の方も大歓迎です！私はほぼ毎日公園にいるのでご案内しますよ♪

浜松は自由なところ！

浜松はどんなところですか？

開放的で自由な空気があるところ。もともと住んでいる人と外からやってきた人の垣根が低いと思います。浜松城では25代の城主が誕生しましたが、その多くがいろいろなところから来て、出世していきました。だから、浜松は人の出入りに慣れていて寛容なのかな。今はものづくりが盛んだけど、外から浜松に来て事業を成功させてきた人も多いです。新しいことを受け入れる雰囲気が大好き！

シリーズ「だもんで、浜松市。」
テレビとWEBで浜松市の魅力をたっぷりとお伝えします。

ニュース番組「たっぷり静岡」
12月5日（火）～8日（金）
▽生きがいはプロレスのマスク！
▽巨大防潮堤を生かした津波避難訓練
▽伝統工芸を未来に！たくみの技術を学生へ
▽兼業・副業OK！自分らしい人生へ
▽目指せ世界一！ピーナツバター
▽文化などのルーツを大切に！ポルトガル語教室　など

地域番組「たっぷり静岡＋　だもんで、浜松市天竜区。」
12月8日（金）（午後7時半～）
ラムネにガムにあめ、昔懐かしいお菓子が棚いっぱいに並ぶ山あいの街の駄菓子屋さん。そこに集まる子どもたちに密着し、いまどきのリアルな会話や遊びをご紹介します。
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年に一度、山あいのまちが燃え上がる「綱引き合戦」。隣り合う長野県の地区と、「領土」をかけて戦います。外から働きに来ている若者の力も借りながら、地区の人たちが一丸となって取り組む様子をドキュメントします。果たして勝負の行方は・・・！？
5つの地区からなる浜松市天竜区、その全ての地区をたっぷり紹介します。