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浜松天竜区 マルシェ池田勝臣さん「地域の人が心豊かになれる場所にしたい」

NHK静岡 シリーズ「だもんで、浜松市。」12月5日~
  • 2023年12月08日

みなさんこんにちわ。“ダモンデおばさん”です。番組やニュースで地域のディープな魅力を掘り下げる「だもんで」シリーズ。今度は浜松市にお邪魔します。

訪ねたディープスポットの1つが浜松市天竜区二俣町の商店街。呉服店の4代目が地域に恩返しできればと2022年2月に開業したのが野菜や鮮魚、それに総菜を販売するマルシェ。経営する池田勝臣さんは「物だけではなくて、地域の人たちの心が豊になれる場にしたい」と語りました。

開業したマルシェ

スーパー廃業 空き店舗の誘致決まらず

マルシェがある場所には、もともと地域の人たちに長年親しまれたスーパーがありました。ところが2018年に廃業。呉服店の4代目で建物を所有する池田さんは、空き店舗にスーパーやドラッグストアなどの誘致を試みましたが、人口が少ないこと、建物が古いことなどを理由に決まりませんでした。

以前のスーパー

“地域の困りごとを解決しよう”

よくとし、高齢の人たちからの魚が買えなくなったという声を受けて、移動販売を店先で実施。驚くことに開店の30分前から100人近くが並んでいたそうです。

「宣伝もしてないのに多くの方が集まってびっくりしました。刺身は1年ぶりだという方や久しぶりに顔を合わせて井戸端会議をする方々、コミュニティーの場は必要だなと実感しました。商いの根本を変えて、困りごとを解決しようと強く思ったんです」

素人ながらマルシェに挑戦

鮮魚コーナーを充実させたそうです

そこで素人ながらも野菜や魚の仕入れに挑戦。背中を押してくれる多くの仲間からのアドバイスを受けながら、なんとかマルシェをオープンしたそうです。元の建物を壊して規模を縮小して再建しました。

「最初の年は大赤字でそれはそれは大変でした。ようやくなんとかなっています。魚がおいしいと地域の外からも買いに来てくれるようになりました。この地域で育ててもらったので、恩返ししたいと思います」

以前の面影も大切に

店先には、以前のスーパーの面影も残しています。

以前のスーパーにあった滑り台の一部

こちらの滑り台。以前のスーパーでは入り口に設置され、地域では「滑り台のスーパー」と呼ばれていたそうです。一部を店の前に保存し、今では親子3代で懐かしそうに遊ぶ姿が見られるということです。

“親身になってくれる人多い”

この地域のよさは何ですか?

自然がいいところですが、親身になってくれる人が本当に多いです。マルシェに関わるようになって、困ったことや相談したいことがあるときに、本当によくしていただきました。ありがたいです。

“心豊かになれる場になれば”

今後、マルシェをどうして行きたいですか?

この地域は人口が増えるのは、難しいと思います。でも物だけではなくて、地域の人たちが心豊かになれる場として、これからも続けて行けたらいいなあと思っています。

シリーズ「だもんで、浜松市。」
テレビとWEBで浜松市の魅力をたっぷりとお伝えします。

ニュース番組「たっぷり静岡」
12月5日(火)~8日(金)
▽生きがいはプロレスのマスク!
▽巨大防潮堤を生かした津波避難訓練
▽伝統工芸を未来に!たくみの技術を学生へ
▽兼業・副業OK!自分らしい人生へ
▽目指せ世界一!ピーナツバター
▽文化などのルーツを大切に!ポルトガル語教室 など

地域番組「たっぷり静岡+ だもんで、浜松市天竜区。」
12月8日(金)(午後7時半~)
ラムネにガムにあめ、昔懐かしいお菓子が棚いっぱいに並ぶ山あいの街の駄菓子屋さん。そこに集まる子どもたちに密着し、いまどきのリアルな会話や遊びをご紹介します。
森林面積が9割という天竜区は、かつては9万人が暮らしていたほど林業が盛んでした。今も毎朝鉄を打つ鍛冶屋さん、山で採れたこんにゃくを練る女性たち、昔も今も、森とともに生きる人たちの暮らしを、「音」を通してお伝えします。
年に一度、山あいのまちが燃え上がる「綱引き合戦」。隣り合う長野県の地区と、「領土」をかけて戦います。外から働きに来ている若者の力も借りながら、地区の人たちが一丸となって取り組む様子をドキュメントします。果たして勝負の行方は・・・!?   5つの地区からなる浜松市天竜区、その全ての地区をたっぷり紹介します。

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  • 長尾吉郎

    静岡局 ニュースデスク

    長尾吉郎

    1992年NHK入局
    初任地大分局で釣り覚える
    報道局社会部・広報局など
    ヤエンによるイカ釣り好き

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