浜松北区 廃ミカン活用 夏目記正さん「ごみを宝ものに変えたい」
- 2023年12月04日
番組やニュースで地域のディープな魅力を掘り下げる「だもんで」シリーズ。今度は浜松市にお邪魔します。浜松市といえば北区の三ヶ日みかん。このおいしいみかんを育てる過程で、どうしても廃棄せざるをえない青いミカンがでてしまうそう。その数は、年間でおよそ3万6000トンにもなると推計されています。捨ててしまっていたミカンのいいところ見つけ商品に活用する取り組みをしている夏目記正さんは「ごみを宝物に変えたい」と話しています。
育った三ヶ日町を活性したい
何で活動を始めたんですか?
中学校まで三ヶ日町で育って、進学も就職も町外だったけど2007年ごろに三ヶ日に戻ってきたときに、町にいる人たちは「今いいよね」って思っていたけど、外から帰ってきた僕たちには「こんなに変わっちゃったんだ」って感じました。いままだ良いときだからこそ横のつながりを持ってみんなで取り組んでいかないと過疎化とか空き家問題とか人口減とかシャッター街になっていくので、今なんかやらないとねって立ち上げました。最初はボランティアでやっていましたが、持続可能なものにするために地域活性を仕事にできる会社がいるよね、地域活性を持続してやっていけるよねってブルーレイクプロジェクトを発足したんです。
評価されなかったものに光を
そのなかでなぜ青ミカンの活用を考えた?
地域活性のために立ち上げた会社だから、地域活性のため社会課題の解決のため子どもたちの未来のためになるのかを考えていこうと思って問題点を考えたときに農家、一次産業が儲からずに跡継ぎもいない、遊休農地、高齢化などの多くの課題がありました。いまある加工品と競合してもしょうがないから、いままで評価されてこなかったものを違う見方をして「この子もすごいよね」ってところで商品を作ろうってなった。強い表現で言うと「ごみを宝ものに変える」そのひとつが青ミカン。青ミカンはいままでは摘果したしたにポトポトと落としていくだけだった。大体10個実ったら8個、間引くので推計で年間36000トン廃棄していることになる。これだけのものを活用できたらおもしろいよね。この青いミカンは、ナリルチンやヘスペリジンといったポリフェノールを多く含んでいる。このポリフェノールが青ミカンのときにぐっと増えてくる。この子の持つ長所を原料としてシャンプーやビールを作ったり、このほかの使い道を探っているところです。
青ミカンの可能性広げたい
これからの目標は?
いまは、青ミカンを粉砕して細かくして地元の企業とビーガンレザーを開発しようとしている。いろんなものに使える原料にして青ミカンを通じて企業と町をつないでいきたい。
大学ともコラボして青ミカンの価値を可視化していく作業も行っていけば、使い道もどんどん増えてきて36000トンが使い切れる未来が来ると考えています。収益は、町の子どもたちのためや山の保全などに使って活性化につなげていきたい。これから青ミカンのたくさんの価値が可視化できて使い道が多くできて、買ってくれるところが増えれば農家さんがミカンの収益に加え、捨てていたモノで同じくらいの収入になってくれば“儲かる農業”にもつながり就農者も増えるかも、魅力が向上していくと考えています。
浜松は街を思う人であふれている
浜松はどんな街?
街を思う人であふれいる街だと思う。会う人会う人が自分の街いいところを言えるところが大好きです。三ヶ日町も子どもたちが「このまま住みたい」って言ってもらえるように田舎でも働けるような場所、仕事、遊びに行ける場所を作っていきたい。
シリーズ「だもんで、浜松市。」
テレビとWEBで浜松市の魅力をたっぷりとお伝えします。
ニュース番組「たっぷり静岡」
12月5日(火)~8日(金)
▽生きがいはプロレスのマスク!
▽巨大防潮堤を生かした津波避難訓練
▽伝統工芸を未来に!たくみの技術を学生へ
▽兼業・副業OK!自分らしい人生へ
▽目指せ世界一!ピーナツバター
▽文化などのルーツを大切に!ポルトガル語教室 など
地域番組「たっぷり静岡+ だもんで、浜松市天竜区。」
12月8日(金)(午後7時半~)
ラムネにガムにあめ、昔懐かしいお菓子が棚いっぱいに並ぶ山あいの街の駄菓子屋さん。そこに集まる子どもたちに密着し、いまどきのリアルな会話や遊びをご紹介します。
森林面積が9割という天竜区は、かつては9万人が暮らしていたほど林業が盛んでした。今も毎朝鉄を打つ鍛冶屋さん、山で採れたこんにゃくを練る女性たち、昔も今も、森とともに生きる人たちの暮らしを、「音」を通してお伝えします。
年に一度、山あいのまちが燃え上がる「綱引き合戦」。隣り合う長野県の地区と、「領土」をかけて戦います。外から働きに来ている若者の力も借りながら、地区の人たちが一丸となって取り組む様子をドキュメントします。果たして勝負の行方は・・・!?
5つの地区からなる浜松市天竜区、その全ての地区をたっぷり紹介します。
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