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この展示に注目!大河ドラマ特別展「どうする家康」➄屏風編

現在開催中の大河ドラマ特別展「どうする家康」静岡展の見どころを紹介!
  • 2023年12月08日

 

静岡市美術館では、大河ドラマ「どうする家康」と連動して、NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」静岡展を11月3日(金・祝)~12月13日(水)の期間で開催しています。
戦国乱世に次々と起こる出来事に逃げることなく答えを出し続け、幾多の「どうする?」を切り抜けた徳川家康。本展では、そんな徳川家康のエピソードとともに家康や戦国武将ゆかりの品々を展示しています。
今回は、戦の様子がリアルに感じられる「屏風」をご紹介します!

歴史に残る徳川軍鉄砲隊!

長篠合戦図屏風(正本)
ながしのかっせんずびょうぶ(せいほん)
※所蔵:愛知・犬山城白帝文庫

こちらの屏風には、天正3(1575)年、設楽原において織田信長・徳川家康連合軍が武田勝頼(かつより)軍を破った「長篠合戦」の様子が描かれています。

中央の川を挟んで右側が武田軍で、第一扇に長篠城が描かれ、第二扇の「大」の旗印は勝頼の本陣を表します。騎馬隊で有名な武田軍ですが、3,000挺(諸説あり)ともいわれる徳川軍鉄砲隊には太刀打ちできませんでした。細かく描かれた騎馬隊と鉄砲隊が対峙する様子はとても臨場感があり、思わず見入ってしまいます。

徳川家康をはじめ、織田信長、羽柴(豊臣)秀吉、本多忠勝などそうそうたる武将が登場するところもみどころの一つ。「馬標(うまじるし)」や「旗印」を見つけるとその部分にどの武将が描かれているのかがすぐにわかります。馬標は、戦国時代の戦場において、武将が己の所在を明らかにするために用いた目印で、家康の「金扇馬標(きんせんうまじるし)」、秀吉の「金瓢箪(きんびょうたん)の馬標」などが有名です。

長久手合戦図屏風(正本)
ながくてかっせんずびょうぶ(せいほん)
※所蔵:愛知・犬山城白帝文庫

こちらの屏風には、天保12(1584)年に現在の愛知県北部に位置する小牧山および長久手で繰り広げられた羽柴(豊臣)秀吉と織田信長の次男信雄(のぶかつ)・徳川家康連合軍との交戦が描かれています。尾張藩の付家老で代々犬山城主をつとめた成瀬家に伝来したもので、徳川家康の馬廻衆(うままわりしゅう)として初陣を飾った成瀬家初代・正成(まさなり)の活躍に主眼が置かれています。
構図としては、一扇から四扇までに徳川軍の進撃を描き、五扇、六扇と図下部には苦戦する羽柴軍が描かれています。
一扇に成瀬正成が出陣する姿が描かれ、三扇下部には敵を討ち取る姿が描かれていますが、これは画面右から左への時間経過を表現していると言われています。

三扇上部の「井」と書かれた赤い旗は、徳川四天王の一人、井伊直政(なおまさ)隊の旗印です。大河ドラマ「どうする家康」第32回「小牧長久手の激闘」でも美男子として知られる井伊直政の、りりしい姿とともに赤い旗印も独特の存在感を放っていました。

NHK大河ドラマ「どうする家康」より

四扇上部の家康本陣は、「金扇馬標」で示されています。家康の姿を描かないことから、家康が神格化されていることがうかがえます。
画面左や下側に羽柴軍を多く描き込んでおり、討ち取られる池田恒興(つねおき)や森長可(ながよし)率いる森隊が敗走する姿が印象的です。そのあたりもぜひご注目ください!

屏風を一扇ずつじっくり見ていくと当時の戦の様子がリアルに想像できて大変興味深いです。
江戸時代、将軍が上覧したことから、副本が制作されるほど注目されていた屏風で、今回はなんと特別に正本(原本)が展示されています!
またとない機会ですので、是非ご覧ください!

国宝・重要文化財が約50点展示!!
NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」静岡展にぜひご来場ください!
開催期間:2023年11月3日(金・祝)~12月13日(水)
     午前10時~午後7時 ※展示室入場は閉館の30分前まで
     ※休館日:11月20日(月)
会場:静岡市美術館<静岡県静岡市葵区紺屋町17-1葵タワー3F>
交通手段:JR「静岡」駅北口より徒歩3分
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