2017年06月25日 (日)

ふるさとの山 色燃えて ~群馬県 榛名山~

harunamain.jpg群馬県中部の榛名山。火山灰土に覆われた山麓は、水はけがよく、梅の栽培が盛んに行われています。この時期、土地の農家たちは、収穫に追われます。山頂に広がる榛名湖畔に、初夏の訪れを告げるのは、ヤマツツジの群落。若葉の緑と、咲き乱れるツツジのオレンジ色の競演です。中腹の榛名神社の神楽殿では、年に一度、里と山をつなぐ音楽会が開催されます。山への畏敬の念や、山の恵みへの感謝を持ち生きる人々と出会う旅です。


 今回の放送内容

haruna1.jpg6月から7月にかけて、収穫の最盛期を迎える梅。榛名山麓は、火山灰が降り積もって出来た水はけの良い土壌で、梅の栽培に適した地域です。この地で50年梅を育てている石井隆さん。若くして父を亡くしましたが、亡くなる直前に植えてくれた一本の梅の木を、大切に守ってきました。訪れたのは、「白加賀」という品種が鈴なりに実る時期。梅を植えてくれた父、そして梅の実を育ててくれる榛名山に感謝しながら、一家総出の収穫は進みます。


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山頂に横たわるカルデラ湖、榛名湖。その湖畔に咲き誇るのが、自生するヤマツツジです。湖の青、山の緑、ツツジのオレンジという華麗な色彩を楽しみに、初夏には多くの観光客が足を運びます。湖畔でホテルを経営する倉品萬代さんは、地元の人々と協力してツツジの手入れを続けてきました。背の低いヤマツツジは、雑草や雑木が覆いかぶさると花を咲かせることができません。20年前には、群生の中のほんの一部しか咲いていなかったというツツジ。地道な日々の手入れのかいあって、今では見事な花々を見ることができます。


haruna3.jpgのサムネイル画像榛名山の中腹にある、榛名神社。1400年の歴史を持ち、火山の爆発によって生み出された岩と、深い緑に囲まれた場所です。本殿と向かい合うように建つ神楽殿は、江戸の頃から多くの神事が行われてきた神聖な舞台。しかし近年、だんだん使われる機会が減ってきています。そこで、新たな催しとして開かれているのが、音楽会です。ライトアップされた荘厳な雰囲気の神楽殿を舞台に、クラシックやジャズなどを演奏。より多くの人々に神社や神楽殿に親しんでもらえるような機会となっています。地元住民の支えもあり、今年で15年目を迎えることができました。


 旅人・山田敦子アナウンサーより

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「はるな」、という音の響きから、そして「榛名富士」の小ぢんまりと三角に整った姿から、榛名山は優しい穏やかな山容だと思い込んできました。しかし中腹にある榛名神社は…鳥居をくぐって本殿まで15分。左にごつごつした大岩、右に深い谷川を眺めながらの上りが続きます。息を切らし最後の階段をあがると見えてきた本殿は、なんとご神体の巨岩にめり込んでいます。天を突くその巨岩は本殿にのしかかり、今にも落ちてきそうな危ういバランス。ここを神の宿りとして崇めてきた地元の人達の畏れと敬いが、なるほどと納得できました。


榛名神社へのアクセス

harunamap.png

〈電車〉
JR各線「高崎」駅→群馬バス「榛名神社」(約70分)

〈車〉
関越自動車道「高崎」ICから約1時間


問い合わせ先

▼榛名地区の梅について
 JAはぐくみ 営農部 027-344-1424

▼榛名神社、榛名湖について
 榛名観光協会(高崎市役所榛名支所 産業観光課内)027-374-5111

 

投稿時間:08:24


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