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この年の出来事
日本メディアで初めてマララさん(16歳)にロングインタビュー。その後10月にノーベル平和賞を受賞しました。海外では韓国セウォル号沈没、香港の雨傘運動。国内では高齢者ドライバー事故、子どもや若い女性に広がる貧困についても伝えました。

2014年 10月

新しい記録から見る
2014年10月30日(木)

人間のための経済学 宇沢弘文 格差・貧困への処方箋

先月、86歳で亡くなった経済学者・宇沢弘文さん。ノーベル経済学賞の候補とも目された国際的な経済学者だが、「経済学だけでは人間は幸せにならない」と効率優先の現代社会を批判、シカゴ大時代には新自由主義のフリードマンらと論戦を繰り広げた。帰国後は、環境や教育など経済原則だけで計れない「社会的共通資本」の概念を提唱、公害問題や教育問題など幅広い分野に大きな足跡を残した。老子や ...

2014年10月29日(水)

子どもって迷惑? ~急増する保育園と住民のトラブル~

今、「子供の声がうるさい」と地域でトラブルが相次いでいる。神戸市や練馬区などでは、保育園を相手に訴訟を起こす事態にまで発展している。こうした事態に対し、子供を抱える施設では、外遊びを制限する保育所など本来の保育の質を落としたり、地域の中で孤立したりしている状態に陥っている。問題の背景として専門家が指摘するのは、「地域社会の人間関係の希薄化」と「少子高齢化による子供の異 ...

2014年10月28日(火)

難病新法 改革に揺れる患者たち

氷水をかぶって難病のALS患者への支援を呼びかける、「アイスバケツチャレンジ」活動が世界中で注目された。米国のALS患者団体に集まった寄付は120億円を超えた。しかし150万人以上いると言われる国内の難病患者はこうしたブームの蚊帳の外だ。寄付も集まりにくく、多くは高額の医療費負担に苦しんでいる。今年、国は42年ぶりに制度を見直し、「難病新法」を設立。助成対象となる難病 ...

2014年10月27日(月)

オバマ政権 “最後の審判” ~中間選挙・揺れるアメリカ~

6年前、「変革」を掲げ、国民の圧倒的な支持を受けて誕生したアメリカのオバマ大統領。政権の「最後の審判」といわれる中間選挙が11月4日に行われる。大統領の支持率が過去最低水準に落ち込む中、6年前にオバマ旋風で初当選した“オバマ・チルドレン”は、生き残りをかけ、事実上、大統領を批判する選挙戦を展開。また、上下両院のねじれで「決められない政治」が続く中、これまで大統領を支持 ...

2014年10月23日(木)

「イスラム国」世界に広がる脅威

イラクやシリアで勢力を拡大するイスラム過激派組織「イスラム国」。ソーシャルメディアを駆使し、欧米の若者を次々と勧誘、戦闘員に加わらせている。さらに今月、日本人まで「イスラム国」に参加しようとした動きが明らかになるなど、国内外で大きな衝撃が広がっている。いま、国際社会の懸念は、イスラム国に加わった若者たちがイラクやシリアから本国に帰り、大規模なテロを引き起こすのではない ...

2014年10月22日(水)

新しい“ふるさと”へ ~新潟県中越地震 10年目の模索~

死者68人、12万人を超える避難者を出した新潟県中越地震から今月23日で10年となる。最大震度7、被災したのは高齢化と過疎が進む中山間地だった。あれから10年、大きな被害を出した旧山古志村は人口が急激に減少。特に20-40代の流出が顕著だった。ある集落は集団移転を決断するなど、地域の姿は大きく変わった。一方で、NPOなどの力を借りながら、行政に頼らない“地域のカタチ” ...

2014年10月21日(火)

李香蘭 激動を生きて

先月、山口淑子さんが94歳で亡くなった。戦時中、中国人女優「李香蘭」として数々の映画に出演し、当時の満州や日本で大スターとなった山口さん。終戦後は、中国を裏切って日本に協力したとして、国民党政権に死刑を求刑されたが、日本人であることを明らかにし、九死に一生を得て帰国、女優「山口淑子」として一時代を築いた。さらにハリウッドでも「シャーリー・ヤマグチ」として活躍。外交官と ...

2014年10月20日(月)

公文書は誰のものか ~問われる1400万件の管理~

いま膨大な公文書の管理が、各省庁や地方自治体で喫緊の課題になっている。政府が管理する公文書のファイルだけでも、その数は1400万件。1つのファイルを2㎝として並べると東京から名古屋まで達する量である。そうした中で、管理のあり方が問われる事態も後を絶たない。公文書を適正に管理するための鍵を握るのが、3年前に施行された「公文書管理法」。しかし、管理の状況などをチェックする ...

2014年10月16日(木)

押し寄せる老朽化 水道クライシス

道路の陥没など、老朽化した水道管の破損が原因で起こる事故が相次いでいる。道路陥没に限らず、破断、漏水など、水道管破損による事故は増える一方で、年に数千件に達する。水道管は法定耐用年数が40年と、道路や橋梁など他のインフラより傷みが早いため、いま一気に更新ピークを迎えているのだ。背景には、水道事業の担い手である地方自治体が新規敷設を優先し、長期的な更新計画を後回しにして ...

2014年10月15日(水)

“百寿者” 知られざる世界 ~幸せな長生きのすすめ~

日本人の平均寿命は延び続け、今年、男性もついに80歳の大台に乗った。世界最高齢は男女ともに日本人。さらに100歳以上の人=「百寿者」の数はこの半世紀で300倍に激増し、5万人を突破した。多くの人が百寿者として生きる時代が、近い将来到来する。そうした中で、いま注目が集まっているのが百寿者たちの研究。80~90歳代を境に、それまでの価値観が転換する「老年的超越」と呼ばれる ...

2014年10月14日(火)

防犯カメラの落とし穴 ~相次ぐ誤認逮捕~

犯罪捜査の決定的証拠として欠かせなくなった防犯カメラ。しかし今、カメラの映像をきっかけにした「誤認逮捕」が相次いでいる。2011年以降、10件近くにおよび、その多くはコンビニエンスストアや、ガソリンスタンドなど誰もが普通に訪れる場所で発生している。防犯カメラは“決定的瞬間”を押さえたとして、強力な証拠になりやすく、DNA鑑定とともに今や、捜査に欠かせないものとなってい ...

2014年10月9日(木)

若者たちの“反乱” ~大陸と香港 深まる溝~

2017年に行われる行政長官選挙のあり方をめぐって、いま香港が揺れている。中国共産党が新たな選挙制度を発表したのに対して、香港の学生たちは「民主派の立候補が事実上不可能になった」と激しく非難。中心街に座り込み、“真に民主的な選挙”を求めて抗議を続けているのだ。デモに参加する若者たちから見えてきたのは、自分は「中国人」ではなく「香港人」であるという、アイデンティティの高 ...

2014年10月8日(水)

墓が捨てられる ~無縁化の先に何が~

今、日本各地で墓石の不法投棄が相次いでいる。兵庫、茨城、広島と続き、今年は岐阜でも発覚した。中でも淡路島では1500トンもの墓石が今も野ざらしのままだ。背景には、家族とのつながりが失われる無縁化によって、放置される墓が急増していることに加え、子供から墓の承継を拒否された人などが、自分の代で先祖代々の墓を処分し納骨堂などに移す“墓じまい”を行うケースが増えているからだ。 ...

2014年10月6日(月)

“がんリハビリ”最前線 ~社会復帰への挑戦~

医療の進歩により、がん患者の生存率は飛躍的に向上し、2015年には日本のがん生存者は500万人を超えると言われる。しかし、治療後の社会復帰は、思うように進んでいない。復帰を阻む理由の一つが、がんの進行や治療に伴う「後遺症」。手足の機能障害などに苦しみ、働き続けることを断念する患者も少なくない。そうした中、注目されているのが「がんのリハビリテーション」だ。治療の前後から ...

2014年10月2日(木)

急激な円安で何が…

アメリカの景気回復への期待と今後の利上げ観測から、世界の投資マネーが「強いドル」に集まり、円相場はこの1か月あまりで7円近く値下がりした。1ドル109円台は約6年ぶりの円安ドル高水準だ。これを受けて株価は上昇、その一方で急速に進む円安に懸念の声も出始めている。消費の現場では、牛肉や豚肉など輸入物が1か月前に比べて2割ほど値上がりしたり、原材料費の高騰に頭を痛めたりする ...

2014年10月1日(水)

どう守る?子どもの安全 ~相次ぐ“連れ去り”事件~

神戸市で小学1年生の女の子が遺体で見つかった事件で、近くに住む男が死体遺棄の疑いで逮捕された。実は子どもが連れ去られたり誘拐されたりする事件は年間およそ90件起きている。子どもの安全を守るための試みが各地で進んでいるが、事件の件数は思うように減っていない。どのように子どもを守っていけばいいのか。相次ぐ子どもの連れ去りや誘拐事件の実態と、新たな対策のあり方を考える。