静岡焼津 漁具倉庫リノベで異業種交流 “港の新たな中核施設へ”
- 2023年10月25日
NHK静岡放送局の番組キャラクター、ダモンデおばさんとお伝えするシリーズ「だもんで、焼津市。」焼津港には漁業の町らしさを生かしたちょっと変わった施設がオープンしました。コロナ禍をきっかけに生まれた新たなコミュニケーションの場として異業種のコラボレーションが始まっています。どんな施設なんでしょうか。
築60年の漁具倉庫リノベ
港のすぐそばにある漁具を置いていた築60年の倉庫。リノベーションして新しくしました。
1階 フードコート
1階のフードコートは、ことし7月にオープンしたばかりです。カフェのほか、焼津らしいものも並んでいます。
こちらのおにぎり。カツオやマグロの使われない部分を肥料に使ったお米を使用しています。かつお節もどっさり、香ばしさが魅力です。
こちらはアンテナショップ。最近はやりのアウトドアを意識した商品が並んでいます。塩サバのカレーに、ホットサンド用の佃煮など。焼津市内の水産加工会社14社が開発したそうです。
“焼津の面白さPR”
この施設を運営するホテル会社の社員、高谷正道さんによると、漁具倉庫は焼津の歴史で、それを未来につないでいきたいという思いでリノベーションしたということです。
「新しい業態だったりとか、新しい商品開発しているところにフォーカスさせてもらって、焼津ってこんなに面白いことに取り組んでいる、みたいなところをわかりやすく伝えていきたい」(高谷正道さん)
2階 コワーキングスペース
2階は違う使い方をしています。様々な職業の人たちが集まって仕事を行う「コワーキングスペース」やミーティングルームなどがあります。
世代を超えた交流の場
この日は地元企業のほかにも、焼津水産高校の生徒3人が授業で訪れていました。東京のIT企業の担当者から在庫管理のシステムを教えてもらっていました。授業には地元の企業の人たちなども自由に見学。いろんな世代の交流の場にもなっているそうです。
パソコンを学校の授業でやっているんですけど、それよりももっと応用編のことを学べるので、すごくいい機会だなと思います。
コミュニケーションの場として設けていただいてると思っているので、いろんな人と話ができるのはいいなあと思います。
元漁具倉庫はオフィスにも
なぜ、東京のIT企業が授業を行っているのか。実は、IT企業は、この施設の裏にあるオフィスを利用しています。漁具倉庫の一部はオフィスにも変身。現在5社が契約しています
人の輪が新たなビジネスを
その一つ、東京のIT企業の顧文博さん。地方の中小企業のDXを支援しています。ここで出会った人たちと交流が生まれ、取り引きが拡大しているといいます。
「大事なのはやっぱり交流の場ですね。東京から戻ってきた2代目とか3代目の経営者がいろいろ交流して、さらに事業が進化しています。新しいビジネスチャンスも本当に生まれているので、この施設はすごくポテンシャルがあると実感しています」(顧文博さん)
人の輪はさらに広がる
この施設では利用者たちの輪がさら広がっているそうです。この日の夜、いろんな職種の人たちが集まってきました。
毎月新たなメンバーを呼んで今後どうこの施設を進化させるのか、自由に意見を出し合っています。
この日は次のイベントに向けてアイデアを出し合いました。
「ハロウィンだから、お化け屋敷もいいなあと思って」
「お化け屋敷めっちゃいいと思いました」
「最近夜歩いているんですけど、そのときに夜ヨガをやっているスタジオがあって、夜ヨガやるのいいなって」
「月の下でやったり、雰囲気が良いんだと思います」
大切なのはチャレンジ精神
この施設が大切にしてるのはチャレンジする精神。多くの人たちが交流する漁港の中核施設になることを目指しています。
「メインは地元の人たちで、いろいろなやりたいこととか夢とかそういったものを発表しあったりとか言い合ったりして実際にそれを形にして行く。ハードルを高いものだと思わずに、なんでも挑戦していけるような方を応援する場所としてありたいなと思っています」(高谷正道さん)
この施設にはアフターコロナを見据えて自然と地元の若い人たちが集まるようになったということです。2024年4月には宿泊施設やサウナも新たにオープンする予定です。これからが楽しみですね。
ニュース番組「たっぷり静岡」
10月25日(水)~27日(金)(午後6時10分~)
▽焼津港の元漁具倉庫で始まる異業種交流
▽焼津水産高校と特別支援学校の生徒たちの支え合い
▽近海の魚も自慢、おいしい定置網漁の魚たち
映像コーナー「みーつけた」でも地域の表情をご紹介します。
地域番組「たっぷり静岡+」
10月27日(金)(午後7時半~)
遠洋漁業で知られる焼津港で働く人たちを支える弁当店。安くてボリューム満点な弁当は港を行き交う人々のおなかも心も満たします。弁当店を通して人々のふれあいを見つめます。大井川港で年に1度開催される釣り大会。およそ200人が参加しました。どんな大物が釣れたのでしょうか。緑あふれる歴史集落「花沢の里」。江戸時代の町並みが残されています。山の恵みとともに生きる豊かな暮らしを映像で切り取ります。
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