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Road to Rio vol.26 「世界TOP3への扉をこじ開けろ! ~ウィルチェアーラグビー~」

2015年05月26日(火)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。

思わず「大丈夫かな!?」と感じるほどのぶつかり合い!

車いすどうしの衝突が許された唯一のパラリンピック競技、「ウィルチェアーラグビー」です。

 

その国際大会が、今月千葉で開かれました。日本は、現在世界ランク4位。イギリス(5位)、デンマーク(6位)、ニュージーランド(8位)を招き、リオに向けて大きな弾みにしたい大会です。

 

 

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千葉ポートアリーナは、10月下旬から開かれるリオパラリンピック予選の会場。

 

ウィルチェアーラグビーとは

四肢に障害のある車いす選手が行うラグビーです。一度にコート上でプレーできるのは4人。ボールはバレーボール球を参考に開発された専用球を使用します。パスは通常のラグビーとは異なり、前方へのパスが認められています。また、車いすでのコンタクトにより相手の攻撃や防御を阻止することが認められています。車いす同士の激しいタックルや、ポジションに応じた役割が果たせるような専用車いすを使用します。

※参考:2012年2月1日放送 福祉ネットワーク シリーズ パラリンピックへの挑戦
「スピードで頂点をつかめ ―ウィルチェアーラグビー―」

 

 

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激しいタックルで転倒やタイヤのパンクが!かつては「マーダーボール(殺人球技)」と呼ばれていた歴史も。

 

Road to Rio vol.25 「いざ勝負!! ~ゴールボール男子~」

2015年05月08日(金)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。

初めてのパラリンピック出場を目指す、ゴールボール男子。今月、大一番を迎えます。

5月8日からソウルで、視覚障害の選手の国際大会、「2015IBSAワールドゲームズ」が行われます。ここで男子は3位以内、女子は2位以内に入ると、リオパラリンピック出場が確定的になります。
この大会を前に、大型連休中も練習に励む選手たちを取材してきました。

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<ゴールボールとは・・・>
視覚障害の選手が行う対戦型スポーツで、1チーム3人の選手が鈴の入ったボールを投球して攻撃したり、鈴の音を頼りに身体全体を使って守ったりして、得点を競い合います。視力の程度に関わらず、全選手アイシェードを装着してプレーします。


以前ブログで紹介した、注目の若手、川嶋悠太選手だけでなく、メダル獲得のためには活躍が欠かせない選手がいます。

※センターの川嶋悠太選手を紹介した今年1月のブログ
Road to Rio vol.17 「世界を見据える“新成人”~男子ゴールボール~」

Road to Rio vol.24 「その"1000分の1秒"を削りだせ ~パラサイクリング~」

2015年04月30日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

4月30日放送“チエノバ”の「Road to Rio」で紹介した「パラサイクリング」。
番組の中では紹介しきれなかった大会の様子をリポートしますので、こちらもぜひお読みください!


自転車競技は、初めて見ました。とにかく速い!それだけに、“1000分の1秒”単位で勝負が決まるのです。1000分の1秒まで計測するのは、夏のパラリンピック競技では、パラサイクリングのみ。ちなみに、オリンピックでも「自転車」のみ。冬は、「リュージュ」と「ショートトラックスピードスケート」です。


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大会が開かれたのは、伊豆ベロドローム。4年前にオープンした、新しくきれいな会場でした。

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バンクは木製で、シベリア松を使っています。1周250mで、傾きは最大45度。スピードが出ていないと走れない急斜面です。選手は、“1000分の1秒”のために、バンクの摩擦や空気抵抗などを考慮して、ギアの選択など自転車を調整します。

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番組で特集した藤田征樹選手と。先月の世界選手権で銀メダルを獲得!パラリンピックでも最高銀メダル。あとは金メダルのみ!決して自分に満足しないアスリートです。「自分でできる限りのことは精一杯やりたい。突き詰め、どんどん自分を追い込んでいきたい」。

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一般の自転車競技の日本選手権との共催。藤田選手「お互い敬意を持って、高め合っていきたい」。
 

Road to Rio vol.22 「"一球入魂"で勝利をつかめ! ~ボッチャ~」

2015年03月19日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

みなさん、「ボッチャ」というパラリンピックの競技を知っていますか。
なかなか馴染みがないと思いますが、世界50か国で行われている人気競技です。ヨーロッパで生まれ、重度の脳性麻痺の人たち、もしくは同程度の四肢の重度機能障害者のために考案されたスポーツです。身体の制御力、精神力、さらには先の先まで読む戦術が求められます。

ボッチャとは⇒こちらをクリック
 

先月、日本ボッチャ選手権大会を取材しました。
ロンドンパラリンピックの時に番組で特集しましたが、生で見るのは初めてでした。

◆過去の番組より:2012年6月26日放送 「シリーズ パラリンピックへの挑戦 一投に懸ける―ボッチャ 団体戦チーム―」
 

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今年で16回目。会場は千葉ポートアリーナ。静まり返ったコートの中に、選手たちの緊張感があふれていました。

大会では、1対1で戦う個人戦が行われました(他にもボッチャには団体戦があります)。障害の程度によりクラスが分かれていて、同じクラスの選手どうしが対戦します。カーリングやビリヤードとルールが似ているボッチャ。ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。すべてのボールを投げた時点で、よりジャックボールに近づけた方のチームに得点が入ります。


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日本の第一人者、廣瀬隆喜選手。脳性麻痺のために、また普段パソコンを使った仕事のために、ボールを投げる左腕の筋肉がこわばってしまうそうです。大会前、マッサージで筋肉をほぐすなど身体のケアもとても重要、と話していました。


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白いジャックボールに、赤と青どちらのボールが一番近くに寄せたか、審判が測定器具を使って、厳密に測ります。
 

Road to Rio vol.21 「5年後に"輝く" ~2020東京で初採用"パラテコンドー"~」

2015年03月05日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

きょう(3/5)で、東京パラリンピックまであと2000日となりました。
今回は、“Road to TOKYO”を歩み出した選手を紹介します。

東京パラリンピックで行われる22競技は、今年1月31日、IPC(国際パラリンピック委員会)の理事会で決まりました。その中には、初めて実施される競技が2つ。バドミントンテコンドーです。私自身、パラバドミントンは去年のアジアパラで取材していましたが…。正直に言います。

「テコンドーにパラ競技があったの?」

知りませんでした、「パラテコンドー」の存在を。すぐに日本に選手がいるのか調べました。すると、たった1人、去年の世界選手権に出場した選手がいたのです!
愛知県岡崎市に住む、杉田裕樹(すぎた・ひろき)選手(29)です。


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右が杉田選手。週3回、仕事帰りの21時過ぎから練習に励む

※テコンドー
「蹴る」ことに特出した韓国の国技。かかと落としや後ろまわり蹴りなどの足技で戦い、「足のボクシング」とも例えられる。パラテコンドーは、胴に蹴りが入ったら1点、そこに回転が加わると3点。現在のルールでは頭への攻撃は認められていない。パンチは得点にならない。


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左腕につける防具の装着は、道場の仲間がサポート

Road to Rio vol.20 「狙うは頂点のみ! ~車いすバスケ女子日本代表~」

2015年02月25日(水)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

2月25日放送“チエノバ”の「Road to Rio」で紹介した「車いすバスケ女子日本代表 国際親善大会」。
番組の中では紹介しきれなかった大会の様子をリポートしますので、こちらもぜひお読みください!


2月中旬、大阪で車いすバスケ女子日本代表が、世界の強豪(カナダ、イギリス、オーストラリア)が出場した国際親善大会で優勝!リオ出場に向けて、大きな弾みになる大会でした!


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会場では、地元の小学生が作った横断幕が選手を迎えました
 

Road to Rio vol.19 「"新たな自分"を追い求めて ~パワーリフティング~」

2015年01月29日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

1月29日“チエノバ”の「Road to Rio」で紹介した「全日本障害者パワーリフティング選手権大会」。番組の中では紹介しきれなかった大会の様子をリポートしますので、こちらもぜひお読みください!

パワーリフティングは、主に足に障害のある選手が出場します。体重別で階級が別れていて、障害の程度や種類は関係ありません。各選手、置かれた状態の中で、自分の限界に挑みました。

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選手にとって、バーベルを上げるときが“勝負”。見ているこちらまで力が入ります!


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大堂秀樹選手と。「観客が多いほど燃えます!」

196キロの日本記録を持つ第一人者、大堂秀樹選手(88キロ級)。交通事故による脊髄損傷で、胸から下は麻ひして感覚がなく、足で踏ん張る力や腹筋は使えません。「胸」と「腕」の筋力が生命線です。この日は、前の週に膀胱炎を患って発熱し、十分な練習はできなかったということで(麻ひしているので、排尿がうまくいかず膀胱炎になりやすいそうです)、記録は180キロに終わりました。数日練習できないだけでも、筋力も体重もすぐに落ちるとのことで、この競技、まさに「継続は力なり」。日々の鍛錬の積み重ねが大事なことを痛感します。

Road to Rio vol.18 「チーム躍動のカギは"お互いの理解" ~脳性麻痺7人制サッカー~」

2015年01月22日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

パラリンピックの競技には、2つのサッカーがあります。一つは、去年日本で世界選手権が開かれ、大きな盛り上がりを見せた、視覚障害の選手による5人制サッカー(ブラインドサッカー)。もう一つは、脳性麻痺(まひ)の選手による7人制のサッカーです。脳性麻痺の英語(Cerebral Palsy)の頭文字を取り、「CPサッカー」と呼ばれています。先日、その強化合宿を取材してきました。


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去年のアジアパラ決勝。イランに敗れ銀メダル。懸命にボールキープする浦 辰大選手(18)(日本脳性麻痺7人制サッカー協会提供)
 

Road to Rio vol.17 「世界を見据える"新成人" ~男子ゴールボール 」

2015年01月15日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

視覚障害の選手のチーム競技「ゴールボール」。前回、ロンドンパラリンピックでは女子が金メダルを獲得しましたが、男子は残念ながら出場できませんでした。来年のリオパラリンピック出場に向けて意気込む男子チームの強化合宿を、先日取材しました。

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1月10日から3日間行われた強化合宿(埼玉県所沢市の国立障害者リハビリテーションセンター)。今年初めての合宿で、選手たちは心新たに練習に取り組んでいた

ゴールボールとは・・・
視覚障害選手が行う対戦型スポーツで、1チーム 3名の選手が鈴の入ったボールを投球して攻撃したり、鈴の音を頼りに身体全体を使ってセービングをするなどの攻防を行い得点を競い合います。視力の程度に関わらずアイシェードを装着してプレーします。

Road to Rio vol.16 「練習環境が選手を育てる ~シッティングバレーボール~」

2014年12月24日(水)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

先日、東京で開かれた「日本シッティングバレーボール選手権大会」に行ってきました。

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男子16チーム、女子8チームが参加しました


シッティングバレーとは、床に尻をつけて、座ってプレーするバレーボール。パラリンピックでは、足に障害のある選手が出場しますが、普段は全国で健常者も一緒にチームでプレーしています。
私も実際に、日本代表合宿をロケしたときにプレーしました。立ってプレーするバレーボールよりさらに、シッティングバレーは声の掛け合いが大事だと感じました。楽しかった~!

さて、チームは健常者と障害者の混合メンバーですが、コートに必ず1人は障害のある選手が出場していなければなりません。「女子」はすべて女子選手ですが、「男子」には女子選手がプレーしても構いません。およそ3分の2の男子チームで、女子選手がメンバーに入り活躍していました。