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Road to Rio vol.25 「いざ勝負!! ~ゴールボール男子~」

2015年05月08日(金)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。

初めてのパラリンピック出場を目指す、ゴールボール男子。今月、大一番を迎えます。

5月8日からソウルで、視覚障害の選手の国際大会、「2015IBSAワールドゲームズ」が行われます。ここで男子は3位以内、女子は2位以内に入ると、リオパラリンピック出場が確定的になります。
この大会を前に、大型連休中も練習に励む選手たちを取材してきました。

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<ゴールボールとは・・・>
視覚障害の選手が行う対戦型スポーツで、1チーム3人の選手が鈴の入ったボールを投球して攻撃したり、鈴の音を頼りに身体全体を使って守ったりして、得点を競い合います。視力の程度に関わらず、全選手アイシェードを装着してプレーします。


以前ブログで紹介した、注目の若手、川嶋悠太選手だけでなく、メダル獲得のためには活躍が欠かせない選手がいます。

※センターの川嶋悠太選手を紹介した今年1月のブログ
Road to Rio vol.17 「世界を見据える“新成人”~男子ゴールボール~」


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力強いバウンドボールを投げ込む信澤選手。

主将の信澤用秀(のぶさわ・ようしゅう)選手(28)。網膜芽細胞腫(もうまくがさいほうしゅ)という小児がんで1歳のときに手術をし、現在「まったく見えない状態」とのことです。ゴールボールとの出会いは高校1年生のとき。学校のクラブ活動で始めたのがきっかけだそうです。「ゴールボール」という競技について信澤選手は、「トレーニングをすれば上達することができます。また自分たち次第で試合を進められるところが、大きな魅力です」と話してくれました。

先月、日本代表は、世界の強豪が参加したスウェーデンの国際大会「マルモカップ」に出場しました。男子の結果は1勝5敗と予選リーグ敗退。しかし、大きな収穫を得たと言います。

信澤選手「ヨーロッパの選手が投げるボールは、力強さや高さだけでなく伸びもありました。自分たちの経験値にある(アジアのチームとの試合や国内での練習で受けていた)ボールの質とは違ったので、試合中、戸惑いがありました。」
「一方で攻撃面では、自分たちの1球1球のパワーはなかなか及びませんが、相手を左右に振ったり、ボールを受けてすぐ投げたりする攻めは通用するという確信は持てました」と振り返っていました。

この日は、信澤選手をはじめチーム全体が、攻めではクロスボールの使い方、守りではバウンドボールをどう防ぐかなど、海外のチームを想定してプレーを確認していました。


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池田貴ヘッドコーチを中心に、一つ一つのプレーを念入りに確認。「1」が信澤選手。

池田ヘッドコーチは、さらに力を込めて、今回の大会への意気込みを話してくれました。
「今回でリオ行きを決めます。その道のりは簡単ではないし、海外勢と差はあるかも知れませんが、勝敗をひっくり返すところまで日本は力をつけてきています。どの色でもいいので、メダルをとって帰ってきます!4位も最下位も同じです!」


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投げる選手(一番右)の足音を消して、守る相手をかく乱しようという戦術。この写真では、真ん中の選手が手をたたき、反対側の選手が足音を立てている。投げる選手がボールを離すまで音を出してもO.Kで、それ以降に音を出すと「ノイズ」という反則となり、相手にペナルティスローが与えられる。


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守る際は、ボールの中にある鈴の音を頼りに、そのボールがどこから来るのかを察知する。これを「サーチ」という。そのサーチ力を高めるために、割れたボールから鈴を一部取り除いてテープで巻き、練習に使うときも。


“初”出場となれば、さらには団体競技の出場権獲得となれば、日本のパラリンピック熱はさらに高まります。世界の厚い壁を崩せ!ガンバレニッポン!


リオ・ピョンチャン・そして東京へ。
すべてのパラリンピックを盛り上げるために、ハートネットTVは取材を続けていきます。

コメント

お疲れ様でした。いつも楽しみに拝見しております。パラリンピック出場権獲得が次回になりましたが、是非とも頑張って下さい。応援しています。生の大会を見た事が有りません。情報も無いので余り良く分からないのが残念です。障害者のスポーツ大会もいつもテレビなどで発信して頂き広がることを願っております。ハートネットTVをとうしてよろしくお願い申し上げます。

投稿:清満 2015年05月24日(日曜日) 04時46分

あと一歩でした!
日本は男女ともに準々決勝に臨み、男子は強豪トルコに5−6、女子は中国に0−1に惜敗しました。悔しい!!
特に男子は今大会の活躍は目覚ましいものがありました。世界選手権、初の決勝トーナメント進出。この悔しさは、必ず次につながるはずです。いや、つなげなくては!
これで、リオ出場権獲得には、男女ともに11月に中国・杭州で行われる2015 IBSAアジアパシフィックチャンピオンシップで優勝することが必須条件となりました。前回ロンドンパラリンピック金メダルの女子も、しっかり決めてほしい!
これからも男女ゴールボール日本代表を追っていきます!

投稿:山田賢治 2015年05月17日(日曜日) 11時35分

今日で予選リーグがすべて終わりました。
男子3位通過!世界選手権で初めての予選リーグ突破です!あすの準々決勝は、ロンドン銅メダルのトルコと対戦します。4月の国際大会では3-8で破れているものの、相手の戦術はわかっているはず。これからが本当の勝負です!
女子は4位通過!準々決勝の相手は、中国です。ロンドンでは決勝で破り金メダルを獲りましたが、それ以降、国際大会ではなかなか中国に勝てていません。全力でぶつかってほしいと思います!

投稿:山田賢治 2015年05月16日(土曜日) 00時21分

予選リーグ、4日目を終わって男子は3勝2敗1分で、あすオーストラリア戦です。決勝トーナメントに進むためには、勝つことが最低条件!10-0で勝った今日の勢いをぜひ、明日も!
女子は2勝2敗1分で、明日はオーストラリアとスウェーデン戦。2つとも勝たないと、決勝トーナメント進出は厳しくなります。
男女ともに全力で勝利をつかめ!応援しましょう!

投稿:山田賢治 2015年05月15日(金曜日) 00時17分

3日目は、男女ともに1試合でした。
男子は、去年のアジアパラで0-6で完敗だった中国に対して、後半途中まで5-0とリード。反撃を2点に抑えて、5-2で勝利!これは決勝トーナメント進出を考えると(今後のアジアの勢力図を考えても)、大きな1勝です。
女子は、カナダに0-2で破れ、今大会初黒星です。
通算成績は男子が2勝1敗1分け。女子は2勝1敗です。
あすは男女ともに2試合ずつ。決勝トーナメント進出を決めてほしいと願っています!

投稿:山田賢治 2015年05月13日(水曜日) 18時31分

2日目は男子の2試合が行われました。
まずはベルギー戦。逆転され、一時は1点差まで追い上げましたが、9-6で敗れました。
午後は、アジアパラ金メダルのイラン戦。アジアパラ準決勝では9-6と敗れています。試合は、前半2-2。後半、点を取り合い、残り1分を切ったところで日本が同点に追いつき、5-5の引き分けで終わりました。
これで1勝1敗1分け。ランキング上位のチームとすばらしい試合を展開しています。あす勝って、白星先行といきたいところです!

投稿:山田賢治 2015年05月12日(火曜日) 17時10分

日本の予選リーグ初戦、男女ともに幸先良く白星スタートです!
男子はカナダに6-5と逆転勝ち。女子はアルジェリアに6-1、韓国に2-0と2連勝!
予選リーグは8チーム総当たりで、4位以内が決勝トーナメントに進出します。あすは男子が、強敵ベルギー、イランと対戦。まずは予選リーグ突破を目指して、あすも勝利を!

投稿:山田賢治 2015年05月11日(月曜日) 20時57分