詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年9月 号に掲載されています。

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サルコペニアを自分でチェックすることもできます。「歩くのが遅くなった(横断歩道を渡りきれない)」「手すりにつかまらないと階段を上がれない」「ペットボトルのキャップを開けにくくなった」といった場合はサルコペニアが疑われます。
筋肉量の測定は専門の医療機関でないとできないので、サルコペニアが心配な人は日常的にこれらのチェックを行いましょう。当てはまる場合は、筋肉を増やすよう、運動や食事など生活習慣を工夫することが大切です。
自分がサルコペニアである可能性を知る方法として、ふくらはぎの筋肉の太さをチェックする「指輪っかテスト」があります。
まずいすに座り、両足を床につけます。そして前かがみになり、利き足でないほうのふくらはぎの一番太いところを、両手の親指と人さし指で囲みます。利き足がわからなければ、両足に行ってください。
指先どうしがつかず、ふくらはぎを囲めない場合、サルコペ二アである可能性はほとんどないと考えられます。ある研究によると、指先どうしがつかない場合を1倍とした場合、ちょうど囲める場合は2.4倍、隙間ができてしまう場合は6.6倍サルコペ二アの可能性が高いとされています。
特に指輪っかテストで隙間ができる場合、全身の筋肉量の減少が考えられます。さらに、ペットボトルのふたが開けづらくなった、以前は渡れた横断歩道で青信号で渡りきれなくなったといった筋力低下による変化も当てはまる場合、サルコペ二アである可能性が十分あります。特に1年間で4~5kg以上の体重減少が起きている場合や、明らかに全身が疲れやすいと感じている場合は、かかりつけ医などに相談することがすすめられます。
サルコペニアは、AWGSというアジアの診断基準に基づいて診断することが推奨されています。まず握力測定か歩行速度の測定を行います。握力が男性で28kg未満、女性で18kg未満、歩行速度が1秒間あたり1.0m未満の場合は、筋力が低下していると判定されます(2019年に改定)。
筋力が低下していると判定されたら、次に筋肉量の測定を行います。現在、主に行われているのが、微弱な電気を体に流すBIA法です。男性は7.0kg/㎡未満、女性は5.7kg/㎡未満だとサルコペニアと診断されます。
筋肉を増やして長生き!高齢者に効果的な運動のコツ詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年9月 号に掲載されています。