追跡 消えた重要文化財
日本にある国宝や重要文化財。人々の信仰の対象や宝物として大切に維持管理されてきた。しかし今回、NHKの調査でそのうち少なくとも76点の所在がわからなくなっていることが、明らかになった。なかにはブローカーによって売買が行われたケースもあり、海外へ流出する危険性も高まっている。戦後、貴重な文化財の散逸や国外に流出することを防ぐことを目的に文化財保護法が制定されたが、その根 ...
日本にある国宝や重要文化財。人々の信仰の対象や宝物として大切に維持管理されてきた。しかし今回、NHKの調査でそのうち少なくとも76点の所在がわからなくなっていることが、明らかになった。なかにはブローカーによって売買が行われたケースもあり、海外へ流出する危険性も高まっている。戦後、貴重な文化財の散逸や国外に流出することを防ぐことを目的に文化財保護法が制定されたが、その根 ...
子どもたちを夢中にし続けてきたヒーロー「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんが94歳で亡くなった。絵本の累計出版部数は6800万部、88年からアニメ化され2千ものキャラクターを生み出したアンパンマンは、まさに「国民的ヒーロー」だ。困っている人に自分の顔を食べさせるという特異なヒーローが生まれた背景には、やなせさん自身の戦争体験に裏打ちされた「正義」への信念があった。 ...
内閣府の調査から全国に70万人(出現率1.79%)と推計されるひきこもり。しかし最近、自治体の調査で、これまでの予測を大きく上回る実態が明らかになってきた。なかでも全国に先駆け全戸調査を行った秋田県藤里町では、働く世代のおよそ10人に1人(出現率8.74%)がひきこもり状態という衝撃的な事実が判明。多くは都会で職を失い、地元に帰っても仕事に就けず、周囲の目を気にする中 ...
介護をしながら働いている人は全国で291万人、介護と仕事の両立が難しく仕事を辞める人は年間10万人に上る。多くは40~50代の働き盛り。ある大手商社では、親の介護を理由に海外駐在を避けたいと希望する管理職も出てきている。いったん仕事を辞めると再就職は困難で、やがて介護をする人が生活保護に頼るようになるというケースも。そうした中、仕事をしながら介護を担う人の状況に合わせ ...
人がハンドルやアクセルを操作しなくてもクルマが自動で運転する「自動運転車」。不注意による事故の減少や渋滞の緩和につながると期待され、今月14日から東京で始まるITS(高度道路交通システム)世界会議で、最先端の技術が一同に発表される。欧米ではGMやフォルクスワーゲン、日本勢ではトヨタや日産など、各メーカーが次世代技術の重要な柱と位置づけている。なかでも、日産は、カメラが ...
先週、東京・三鷹市で18歳の女子高校生が殺害されたストーカー殺人事件。警察に相談したわずか7時間後に事件は起きた。専門家によると、20歳前後、元交際相手、「俺は死ぬ」と言う、待ち伏せなど、今回の容疑者の状況や言動などは危険度が極めて高い典型だと言う。しかし、警察は「切迫性はない」と判断していたという。なぜ、危険は見過ごされてしまったのか?去年、逗子市で起きたストーカー ...
急速な高齢化が進む都市。人口減での空き家の増加や、税収減少下での施設維持コストなどの問題に直面している。いま各地で、拡大し過ぎた都市の機能を住民の「身の丈」に合わせて中心部に集約しようというコンパクトシティ事業が盛んだが、行政やディベロッパー主導によるこれまでの「整理」(大手術)は殆ど頓挫してきた。そんな中、首都圏周縁にある埼玉県鶴ヶ島市などが、住民自身によるエリア内 ...
記録的な大雨に襲われた伊豆大島。山の斜面が崩れ数十棟の住宅が倒壊した。被害はなぜ拡大したのか。情報は適切に伝達されたのか。現地からの最新報告で迫る。
病院火災では平成以降、最大の犠牲者を出した福岡の整形外科医院火災。亡くなった10人のほとんどが70代~80代の高齢者だった。なぜ大惨事は起きてしまったのか。建物に突入した消防士は、かつて経験したことのない“濃密な煙”が、建物に充満していたと証言。専門家による詳細なシミュレーションと実験から、わずかな時間で病院の隅々まで広がった“凄まじい煙のスピード”が明らかになってき ...
世界記録は出たのか!?今月、驚異の身体能力を持つ“スーパー高齢者”が集う世界競技大会・ゴールドマスターズが日本(京都)で開催された。45歳以上、上は100歳を超えるお年寄りたちが世界中から参加。日本人で、100m世界記録保持者の103歳のおじいさんや、「八代のウサイン・ボルト」の異名をとる90歳の俊足おばあさんなど、シニア界屈指の“強者”が、世界記録をかけてしのぎを削 ...
先月、父子家庭が抱える課題の一端が浮き彫りになる事件が起きた。東京・江東区の4人の子どもを抱える45歳の無職の父親が、5歳の長男を虐待の上、死に追いやったのだ。男は4年前、勤めていた建設会社が倒産し失職。1年前に妻と離婚し4人の子どもを引き取り育てていたさなかに起きた事件だった。毎日、手作りの弁当を作るなど「子育てに熱心」だったという父親。一方で、地域住民とのつながり ...
空前の高視聴率を記録したドラマ『半沢直樹』。注目を集めたのは、“土下座”シーンだ。宮藤官九郎さんが脚本を書いた映画『謝罪の王様』でも頻繁に出てくるのが“土下座”。 いったいなぜ私たちは“土下座”が気になってしまうのか。専門家は、2000年以降、謝罪会見などで経営者の土下座が見られるようになったのは、日本人が心のゆとりを失って不寛容になり、相手を土下座させるまで追い込む ...
毎年10月にパリのロンシャン競馬場で行われてきた凱旋門賞。各国の強豪馬が参加することから、サラブレッドの世界一決定戦といわれている。これまで14頭の日本馬が挑戦してきたが、世界の高い壁に阻まれてきた。そこに、今年、2頭の日本のサラブレッド、武豊騎手が騎乗する「キズナ」と池江泰寿調教師が管理する「オルフェーヴル」が挑戦する。武騎手と池江調教師は、7年前の凱旋門賞に出走し ...
マタニティー・ハラスメント、略して「マタハラ」。働く女性が妊娠や育児を理由に、職場で受ける不利益な取り扱いをさす言葉だ。今年、連合が行った調査で、働く女性の4人に1人が「マタハラ」を経験している実態が初めて明らかになった。法律で定められた産前産後休暇の取得が認められず退職に追い込まれる、職場で嫌がらせを受けるあまりうつ病になるなど事態は深刻だ。問題は企業や管理職の無理 ...
患者のカルテや診療報酬のレセプトなど、膨大なデータを分析することで、どういった治療をすれば最適な効果が上がるかという「費用対効果」が可視化され、これまでブラックボックスだった『医療のムダ』があぶり出されつつある。いち早くデータ統合に踏み切った岐阜大学病院では、投薬量が減ることなどで、数億円余の医療費の削減に結びつけている。さらに医療ビッグデータの先進国スウェーデンでは ...
「レールの異常を放置し、失念していた」(野島社長)。脱線事故をきっかけに次々とずさんな安全管理体制が明らかになるJR北海道。国土交通省による特別保安監査の対象は脱線事故のみならずトラブルが相次ぐ車両部門などまで拡大。おととしに次ぐ2度目の事業改善命令を視野に、調べが続いている。なぜ、安全は軽視されたのか?脱線事故の背景には、社内の風通しの悪さや国鉄民営化以後の人員削減 ...