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「DNA型鑑定の死角」

2016年02月04日(木)

キャスターの山田賢治です。

日進月歩の科学技術。私たちはこれまで、数え切れない多くの恩恵を受けてきました。
しかし、“科学技術は人を豊かにするとは限らない”のではないか。

現在のDNA型鑑定の技術では、適切に運用すれば、1垓(10の20乗分)人に1人という精度で識別できます(ちなみに1億は「10の8乗」。世界の人口はおよそ70億)。犯罪捜査で決定的な証拠とされ、特定された人は犯人として疑われる余地はありません。しかし、そこに死角がありました。

2月4日(木)放送「最新DNA型鑑定 防げなかった冤(えん)罪」。
強かん事件の犯人とされ、1審で有罪判決を受けた青年。DNA型鑑定が有罪の根拠の一つとされたが、再鑑定が行われた結果、別人のDNA型が検出。今年1月の2審で逆転無罪判決が下されました。私はリポーターとして、2年4か月勾留された青年や、彼を支えた弁護士、そして逆転無罪につながるDNA型鑑定を行った法医学者にインタビューし、事件の真相に迫りました。



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再鑑定を行ったDNA型鑑定の第一人者、法医学者の押田茂實(おしだ・しげみ)さん


「インタビューシリーズスタート!」

2016年02月01日(月)

こんにちは、キャスターの山田賢治です。体調崩していませんか。

今週の番組は、すべて私が、スタジオではなく現場に行きインタビューなどをしました。
「ネタは現場に落ちている」
現場に行ったからこそ聞けたことやわかったことが多いと、あらためて実感しました。
毎日それぞれ、個性のある番組が並んでいます。


月曜は「ヒトとなり」の1回目。春香クリスティーンさんがゲストでした。いかがでしたか?
テレビの画面からも、直接やりとりしていても明るく快活な印象の強い彼女ですが、見えないところで悩んでいることが多いようでした。今、彼女を支えているのは「仕事」。スケジュールがぎっしり詰まっていると自分を保つことができるそうですが、これがなくなると、「友だちがいないので孤立してしまうのではないか。考えられない。怖い。」と強い不安を口にします。


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春香さんの自宅にて。インタビューするのにイスが1つしかない…と困っていたら、組み立てられずに床に放置されているイスが!自分が座るイスを組み立ててインタビューしたのは、初めての経験でした。



【収録記】夢は舞台の脚本家 ―関場理生さん(19)―(1月24日放送「視覚障害ナビ・ラジオ」)

2016年01月21日(木)

視覚障害ナビ・ラジオを制作している遠田です。

24日(日)夜7時半の番組は、舞台の脚本家をめざす大学生・関場理生さんのインタビューです。

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姉の由歩さん(左)と理生さん(右)



小児がんの一種・網膜芽細胞腫のため2歳の時に両眼を摘出した理生さん。地元の一般校に学び、大縄跳びやスキー滑走など、やりたいことには何でも挑戦してきました。高校では、自身の劇団を結成し、脚本と演出を担当。そして今、大学で劇作を学び、本格的に脚本家を目指したいと奮闘中です。


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点字百人一首と着物姿の理生さん



「朗読劇や、ミュージカル、音楽劇など、舞台演劇の魅力はその多様性。脚本家として、障害の有無や種別をこえて、みんなで創り、楽しめる多様な舞台制作をしていきたい。」と語る理生さん。姉の由歩(ゆうほ)さんが理生さんの子ども時代について語っています。
番組ではご紹介できませんでしたが、理生さんは母の理華さんと「点字百人一首~百星(ひゃくぼし)の会」の活動にも取り組んでいるそうです。
チャレンジ精神あふれる理生さんのお話を、是非お聴きください!


◆視覚障害ナビ・ラジオ

夢は舞台の脚本家 ―関場理生さん(19)―
[本放送]2016年1月24日(日)[ラジオ第2]  夜7時30分~8時00分
[再放送]2016年1月31日(日)[ラジオ第2] 午前7時30分~8時00分

こちらの放送は、らじる★らじるでもお聞きいただけます。詳しくはこちらをクリック

【出演者インタビュー】藤原美幸さん「リハビリも一歩一歩、毎日がスタート」

2015年12月21日(月)

20151224_fujiwara.jpg12月23日放送(12月30日再放送)
障害福祉賞2015
毎日がスタート―藤原美幸さん―
にご出演の藤原美幸さんにメッセージをいただきました。

 

《藤原美幸さん プロフィール》

難病“ドーパ反応性ジストニア”だけでなく、様々な要因が絡んだ結果、筋肉が収縮し、手足が常にふるえてしまう不随意運動症を抱える。特に、手足がふるえる症状に対しては、脳に電極を埋め込む「脳深部刺激療法(DBS)」の手術を受け、症状を大幅に軽減している。


――第50回「NHK障害福祉賞」では、藤原さんの作品『毎日がスタート』が佳作に選ばれました。番組では藤原さんの日常を紹介しながら、その作品が生まれた背景などを紹介しましたが、収録はいかがでしたか。

 

収録は緊張するかと思ったけど、スタジオの席に座って、いつもテレビで見ている山田アナウンサーが目の前にいたら、なんか意外とリラックスできて、楽しかった(笑)。



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【出演者インタビュー】堤 万里子さん「病気があっても一緒に暮らすことをあきらめないで」

2015年12月21日(月)

12月24日放送(1月7日再放送)
障害福祉賞2015
それからの日々―堤 万里子さん―
にご出演の堤 万里子さんにメッセージをいただきました。
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《堤 万里子さん プロフィール》
統合失調症を発症し、45年間療養生活を送っていた兄・古賀靖紘さんを12年前に病院から引き取り、一緒に暮らしている。兄との関係や暮らしについて、手記『それからの日々』にまとめ、第50回「NHK障害福祉賞」で優秀賞を受賞した。



――番組では堤さんと靖紘さんの日常を紹介しながら、作品が生まれた背景などを紹介しましたが、収録はいかがでしたか。

 

賞をいただいて、テレビにも出るなんて経験はこれまでなかったので、兄のためにもよかったなと思いますね。別に隠れていないといけないわけでもないので、いろいろお話できて楽しかったです。障害者の方とか、障害者を抱えた家族に対するこのような公募ってあまりないですが、とても大事なことだと思いますね。


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12月17日放送「介護百人一首 2015冬編 その二」で紹介した短歌

2015年12月17日(木)

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ゲスト:今年の5月に妻・大山のぶ代さんの認知症を公表した砂川啓介さん(写真右側)

12月17日放送の「介護百人一首 2015 冬編 その二」のなかで紹介した短歌を、その詠み手やご家族の写真とあわせて掲載します。

(番組で紹介した順です)

12月16日放送「介護百人一首 2015冬編 その一」で紹介した短歌

2015年12月16日(水)

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ゲスト:今年の5月に妻・大山のぶ代さんの認知症を公表した砂川啓介さん(写真右側)

12月16日放送の「介護百人一首 2015 冬編 その一」のなかで紹介した短歌を、その詠み手やご家族の写真とあわせて掲載します。

(番組で紹介した順です)

【収録記】公開収録を終えて~生きる力をくれたブラインドサッカー(12月20日放送「視覚障害ナビ・ラジオ」)

2015年12月16日(水)

視覚障害ナビ・ラジオを制作している遠田です。

「こっち、こっち!」「まっすぐ進んで~!」「もっと右!」

アイマスクを着用した子どもたちが、ボールから聞こえる音と仲間の声を頼りに、ボールを追いかけます。「そうそう、いい感じ!」「ちゃんと場所を教えてあげようね」と、誰よりも大きな声をかけていたのが、ブラインドサッカー日本代表の加藤健人さん。12月13日、福島市のあづま総合体育館で開かれた「NHKハートスポーツフェスタ」のブラインドサッカー(ブラサカ)体験教室でのひとこまです。


加藤さんは選手として力を尽くす一方、こうしたブラサカの面白さを伝える活動にも精力的に取り組んでいます。思いはたったひとつ、「ブラサカの魅力を知ってほしい」から。この日行われたトークショーでも、ブラサカへの思いを熱く語っていました。


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トークショーの様子



番組では今回、このトークショーの模様を中心にお伝えします。実際にお話を伺う前には、とてもストイックな印象だった加藤さん。素顔は実にお茶目で、ユーモアたっぷり。そのギャップがなんともいえず魅力的でした。モデルでタレントのJOYさんやNHK-BS1「Jリーグタイム」キャスター宮崎瑠衣さんも参加。加藤さんとのかけ合いも聞き応えあり、です。会場の熱気もあわせてお楽しみくださいね。



視覚障害ナビ・ラジオ
 【公開収録】生きる力をくれたブラインドサッカー ―ブラインドサッカー日本代表 加藤健人さん
     2015年12月20日(日)[ラジオ第2] 午後7時30分~8時00分
  (再)2015年12月27日(日)[ラジオ第2] 午前7時30分~8時00分
 らじる★らじる

▼関連番組
 2015年8月31日 『ハートネットTV』 ブレイクスルー File.36 始めなければ 始まらない ブラインドサッカー選手・加藤健人
 2015年10月7日 『ハートネットTV』 Road to Rio 見果てぬゴールへ―ブラインドサッカー日本代表―

▼関連サイト
 【出演者インタビュー】加藤健人さん「相手に伝わるように言葉にするということ」

「自分を見つめ、芸を磨く ~コロッケさんインタビューから」

2015年12月08日(火)

もう30年も前の話ですが、小学生のころ、楽しみにしていたテレビ番組がありました。
土曜の正午から始まる、「お笑いスター誕生」。当時、土曜は午前授業。帰りの会が終わると、走って家路についたものです。

毎回、次々と登場してくるお笑い芸人の芸に大笑いしていました。そのうちの一人が、ものまねタレントのコロッケさんです。その後デビューし、ものまねチャンピオンを決める番組などで活躍します。野口五郎さん、桜田淳子さん、ちあきなおみさん、美川憲一さん、千昌夫さん…。なぜそんな動きになるのか!?歌う姿をデフォルメするコロッケさんの芸に、子どもながら感心していました。

 

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インタビュー終了後。芸の道は遠い…。コロッケさん、リスペクトです。

 

「地域の再生」のてがかりに ~NHK地域づくりアーカイブス その4 "当事者"目線の支援

2015年12月08日(火)

日本各地の優れた地域づくりの取り組みを紹介するホームページ「NHK地域づくりアーカイブス」。そのおすすめ動画を紹介する4回目の最終回は、こちらの2つ。2010年の『福祉ネットワーク』で放送した「シリーズ 地域からの提言」から就労支援についての取り組みです。


20151208_001.jpgボランティア就労で生活保護からの自立を支援
2010年に放送された『福祉ネットワーク』シリーズ地域からの提言3「地域で支える“生活保護”」では、北海道釧路市が行った生活保護者への独自の支援策を紹介しています。炭鉱が閉鎖されてから生活保護受給者が増えた釧路市では、受給者の自尊意識の回復に重点を置いた自立支援プログラムを実施。多くの受給者を就労へと結びつけることに成功しました。


この釧路市が行った取り組みで注目すべきポイントは、受給者の立場に立ってプログラムを考えたことです。本人がつまずいてしまうことのないように、“当事者の視点に立った支援”をおこない、その人が置かれている立場や気持ちを思いやることを忘れない。支援の原点にあるべき、とても大切なことに気付かせてくれる事例ですね。