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【出演者インタビュー】藤原美幸さん「リハビリも一歩一歩、毎日がスタート」

2015年12月21日(月)

20151224_fujiwara.jpg12月23日放送(12月30日再放送)
障害福祉賞2015
毎日がスタート―藤原美幸さん―
にご出演の藤原美幸さんにメッセージをいただきました。

 

《藤原美幸さん プロフィール》

難病“ドーパ反応性ジストニア”だけでなく、様々な要因が絡んだ結果、筋肉が収縮し、手足が常にふるえてしまう不随意運動症を抱える。特に、手足がふるえる症状に対しては、脳に電極を埋め込む「脳深部刺激療法(DBS)」の手術を受け、症状を大幅に軽減している。


――第50回「NHK障害福祉賞」では、藤原さんの作品『毎日がスタート』が佳作に選ばれました。番組では藤原さんの日常を紹介しながら、その作品が生まれた背景などを紹介しましたが、収録はいかがでしたか。

 

収録は緊張するかと思ったけど、スタジオの席に座って、いつもテレビで見ている山田アナウンサーが目の前にいたら、なんか意外とリラックスできて、楽しかった(笑)。



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――「毎日がスタート」というタイトルは、どんな気持ちを込めて付けたのですか。

 

1日1日をグダグダ過ごしていて、それがずっと続いちゃうと悪い連鎖ばかり起こってしまって、どんどん下に引きずり込まれちゃうから、それなら1日でリセット、1日でリセットとしたほうがいいこともあるかもしれないと思い、「毎日がスタート」にしました。リハビリも毎日一歩一歩、進めていこうと思って。今日、何もない日だったとしても、明日何かいいことあるかも。そう思ったら、「毎日がスタート」だなって。

 

――内容としては、どういった思いで書かれたのですか。

 

まずはドーパ反応性ジストニアという病気のことを世の中に知ってほしいということ。知っている病気だったら、みんなも聞く耳を持ってくれるけど、知らない病気だと上の空で聞いちゃったりする。でも、こういうことで苦しんでいる人もいるんだよって知ってほしかった。それから、私はDBSという治療をしていて、電池交換の手術を何年かごとにしていかないといけないから、そういう体への負担もあるよっていうことを伝えたかった。

 

――手がふるえてしまう症状があるので、作品を書くのも難しかったのではないですか。

 

ボールペンは手がふるえると字がグチャってなっちゃうから難しくて。でも、やり直しだともう一回書かなきゃいけないから、絶対それはダメだと思って。机を借りて、音楽聴きながら、最初の1週間はブログからノートに書き出しました。そのあと、一発本番で原稿用紙に書き始めました。郵便局に出さなきゃいけない3日前くらいからは、施設の消灯30分前まで机に向かっていました。神経を集中させると余計手に力が入ってしまって、硬直してしまう日もあったりして。夏の暑い時期が締め切りだったから、書き終わった後に2日間熱中症になって、静養室のお世話になりました。

 

――入賞の知らせを受けたときは、どんな気持ちでしたか。

 

やった!佳作に入ったぞって(笑)。私は作文が苦手だから優秀作品賞は絶対に無理だと思っていたけど、佳作でも賞金をもらえるから、そっちには絶対に入ってやろうと思って。そしたら本当に入っちゃっておどろきました!少しでも私の作文を気にかけて、目にとめて下さる人がいるんだと思ったらすごくうれしかった。

 

――賞金の使い道は考えていますか。

 

形に残るものを買いたい。食べてなくなるとか、旅行に行くとかじゃなくて、記念になるものを買いたい!

 

――最後に、番組をご覧になる方にはどういうことを感じてほしいですか。

 

リハビリで使っていた長下肢装具はあまりオーダーされたことのない装具だったみたいで、同じジストニアの方で歩けないと思っている方がいたら、ああいう装具も頼めば作れるよっていうことを伝えたい。

私は、不随意運動症の振戦があったので、DBS手術ができました。DBSをやっていい基準とダメな基準があって、いい基準の人でも頭に埋め込むのが怖いからできないと言っている人もやっぱりいるみたいで。でも、私も怖かったけど、生活に支障はきたしてないよ。安心だよって伝えたい。

 

そして、自分の苦しみがわかりにくい病と闘っている全国のみなさんへ。

私も最初は「SOS」を発信できなかったけど、遠慮なくまわりに助けてもらえばいいし、自分にできることをして、まわりに希望をあげればいい。それが「生きている」ということになるのかもしれないと思います。一人じゃないです。きっと、私も、テレビを見ているみんなにも、支えてくれる人はいるよ。 

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収録後、スタジオで入賞の記念品と賞金を受け取る藤原さん。

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「大変だったけど、書いてよかった!」と話していました。

コメント

再放送見ました!
「頑張る」ではなく 乗り越えたいという美幸さんのことばが心に響きました。

投稿:トシドジ 2015年12月30日(水曜日) 13時37分

私は脳性マヒがあります。 今はリハビリのかいあって歩ける様になりました。 大変な頃を思い出しながら拝見させてもらいました。
私には知的障害などもあって、苦しい時もありますが美幸さんの笑顔を忘れずに頑張ります。

投稿:まりや 2015年12月27日(日曜日) 14時50分

難病に罹りながら、本音を語り明るく生きて、難病で苦労して方を励まされている姿に感動しました。
これから先の毎日の平安をお祈りしています。

投稿:孝 2015年12月23日(水曜日) 22時18分

以前 介護の仕事に携わっていました 様々な病気 障害を抱えている方に お会いしました。 彼女の前向きな気持ち 希望 言葉の中に強く感じました。

投稿:イルカ 2015年12月23日(水曜日) 20時36分

藤原美幸さんテレビ拝見しました。テレビ見てて笑顔が素敵な人だと思いました!病気と戦いながらも笑顔でいられるのは素晴らしいことだと思います。色々とこれからも大変だと思いますが決して1人ではないと、いろんな方も遠いながらにも応援してくれる方いっぱいいると思います!あたしも遠くながらでも応援できたら嬉しいです。頑張ってください!

投稿:さーたん 2015年12月23日(水曜日) 20時34分