菅首相 所信表明演説
与野党の反応は…

菅総理大臣の所信表明演説を受けた与野党などの反応です。

小泉環境相「責任果たしたい」

菅総理大臣が所信表明演説で脱炭素社会の実現に向けて「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明したことについて、小泉環境大臣は記者団に対し「まだ日本では『脱炭素』ということばが浸透しているとは言えないと思うが、30年後のことではなく、いまから経済の構造、産業の在り方、われわれの生活の在り方をすべてを塗り替えていく大きな目標を打ち出されたと思う。環境省として新たな時代が来たと認識してしっかりと責任を果たしていきたい」と述べました。

自民 二階幹事長「国民に信頼感 伝わったと思う」

自民党の二階幹事長は記者会見で「非常に堂々と所信を述べた。国民にも信頼感が伝わったと思っており高く評価している。今後、野党から立派な質問があれば菅総理大臣から真剣な答弁があることを期待している」と述べました。また、菅総理大臣が「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明したことについて「勇敢に言い切ったのだから、しっかりやるだろう。バックアップしたい」と述べました。

自民 岸田前政調会長「極めて堅実な演説」

自民党の岸田前政務調査会長は国会内で記者団に対し「極めて堅実な演説で人柄が出ていた。安倍政権の政策を内政や外交でしっかり継承していくのだと感じた。脱炭素社会の実現は今の技術や社会を考えると簡単ではないが強い決意で具体的な取り組みを積み上げてもらいたい」と述べました。

自民 石破元幹事長「具体論語ること 菅総理のカラー」

自民党の石破元幹事長は国会内で記者団に対し「自民党総裁選挙の時から言っていることを丁寧に説明したのではないか。携帯電話料金の値下げや不妊治療の保険適用の拡大など抽象論ではなく具体論を語ることが菅総理大臣のカラーであり、一つ一つのパーツの積み重ねによって国家像が描かれてくるという考えなのだろう」と述べました。

立民 枝野代表「ビジョン全く示されない 残念な所信」

立憲民主党の枝野代表は党の役員会で「覇気も、具体性もない所信表明演説だったと言わざるをえない。政策の見出しや目次を羅列したような中身で、それぞれのテーマをどう解決するのか、どういう日本や社会を作ろうとしているのか、ビジョンが全く示されていない残念な所信だった。こちらは、より明確なビジョンをしっかりと示して問いただしていきたい」と述べました。

公明 山口代表「具体的な政策目標 はっきり述べた」

公明党の山口代表は国会内で記者団に対し「目指すべき課題について、メリハリをつけて具体的な政策目標をはっきり述べていたことが印象的だった。具体的な課題の積み上げ無くして抽象的な国家像を語っても響かない点もある。一つ一つ実現し、国民とともに進んでいく歩みの中で次なる国の姿も見いだしていけるのではないか」と述べました。

維新 馬場幹事長「無難 守りの姿勢感じる」

日本維新の会の馬場幹事長は記者会見で「わりと無難で守りの姿勢を感じる所信表明演説だった。もう少し国民に夢や希望を持ってもらえる大目標を示したうえで、徐々に細かい施策に落としていくべきではないかという感想を持った。また、今後どのような経済分野を成長させていくのかという点がやや弱いような気がした」と述べました。

共産 志位委員長「日本学術会議の問題 説明なく異常だ」

共産党の志位委員長は記者会見で「大変驚いたのはみずからが引き起こした日本学術会議への人事介入の問題について、ひと言も説明がなかったことだ。本当に異常だ。徹底的に究明していきたい。新型コロナウイルスからどうやって命と暮らしを守るかもスカスカで中身が全くなく、きちんとただしていかなければならない」と述べました。

国民 玉木代表「個別の政策並べただけ 事務的な印象」

国民民主党の玉木代表は国会内で記者団に対し「国家像や社会像、菅総理大臣の政治的意思を明確に示す演説を期待していたが、個別の政策を並べただけで少し体温の低い、事務的な印象を受けた。新型コロナウイルスの影響が心配される中、追加の経済対策に具体的な言及が一切なかったことも非常に残念だ」と述べました。