ページの本文へ

NHK岡山WEBリポート

  1. NHK岡山
  2. 岡山WEBリポート
  3. 岡山発 ワースト交差点って何? 交差点は人身事故にご注意!

岡山発 ワースト交差点って何? 交差点は人身事故にご注意!

NHK岡山「もぎたて!」ゼロへのAction~なくそう交通事故死~
  • 2023年11月29日

令和4年の1年間に人身事故が多発した県内の交差点の結果がまとまりました。岡山市役所前の交差点が、8人がけがをして7年ぶりにワーストとなりました。警察はこうした交差点の改修や取締りに力を入れることにしています。
(岡山放送局 記者 美濃田和紅)

最多は大供交差点

県内で最も多かったのは、岡山市北区の「大供交差点」でした。7件の人身事故が発生し、8人がけがをしています。大供交差点の事故多発ワーストは平成27年以来、7年ぶりです。この交差点は十字路に対して斜めに2本の道路が接続する複雑な構造になっています。ここで「追突」が3件、「左折時」の衝突が2件発生しました。

「追突」→信号待ちの車が、青信号で前の車を見ずに発進 衝突したケース
「左折時」の衝突→曲がった先にある横断歩道上で歩行者をはねたケース
県警察本部
神門敦
交通事故
抑止対策官

追突は、前の車をよく見ていないのが事故の原因です。停止中に脇見をしてブレーキがゆるんでしまう。また、前方の信号が青色になったから前の車が進んだと思い込んでそのまま前を見ずに追突するといった事故が多いです。

左折時の事故は、直前の確認がよくできていなくて発生しています。どうしてもドライバーは、曲がった先や遠方を見てしまう人が多いです。明らかに横断歩行者がいない、横断自転車がいないと分からない場合はしっかり減速して、安全確認を。

大供交差点では、ことしの上半期だけで「出会い頭」が2件、「追突」が2件の4件の事故が発生しています。そこで、白バイが出て取締りを行うとともに警察はドライバーに注意を呼びかけています。

改善した中島南交差点は

一方、令和3年のワースト1位交差点だったのが倉敷市の「中島南交差点」です。

事故の対策として、歩道と車道の仕切りをカラー塗装
横断歩道を赤色で強調 「横断者注意」の道路標示を設置

対策の結果、令和3年に6件で7人だったけが人は、去年は2件2人に減りました。
警察は、引き続き、事故の多い交差点の改修や取締りの強化、それに企業や地元の住民向けの講習会を開催して、交通安全の啓発に力を入れることにしています。

神門敦
交通事故
抑止対策官

カラー塗装だと「人が歩く場所なんだな。その先に横断歩道があるんだな」とはっきり分かります。とても目立って、安全対策としては効果があると考えています

人身事故の半分は交差点で

警察によりますと、県内で去年までの5年間に発生した人身事故のうち、交差点での割合は47.4%にのぼります。
交通事故防止につなげようと、岡山県警察本部は県内のすべての自治体を対象に、交差点での人身事故の件数をまとめて公表しています。
令和4年は42か所が対象でした。▼ワースト1は岡山市北区の大供交差点、次いで▼岡山市中区の百間川交差点、▼倉敷市の大高交差点、▼倉敷市の吉岡南交差点、▼早島町の無津交差点の順でした。
いずれの交差点も信号機のある交通量の多い交差点です。この5か所は、去年1年間に計33件の人身事故が起きていますが、▽18件が「追突」、▽5件が「右折時」、▽4件が「左折時」でした。
「追突」事故は、信号待ちの車に後続車がぶつかるケースが、「右折時」や「左折時」は、道路を曲がった車が横断歩道を歩く人や自転車横断帯の自転車をはねる事故などが、それぞれ目立つということです。また、ワースト5に県北部の交差点は入っていませんが、それぞれの市や町の交通量が多い場所で事故が起きていたということです。

神門敦
交通事故
抑止対策官

追突しないよう、『ながら運転』などは避けて緊張感を持って運転し、横断歩道では必ず歩行者を優先してほしい

ドライバー側が意識変える必要あるのでは

私(記者)自身も倉敷市出身です。令和3年にワースト1位となった「中島南交差点」は構造が複雑で、苦手意識がありました。しかし取材をしてみて、道路が整備されるのを待っているだけでなく、まず私たちドライバー側が「ちょっと注意して進もう」と意識を変える必要があるのではないでしょうか。例えば、あなたの住んでいる地域にも、交通量が多かったり、構造が複雑だったり、進路が分かりづらかったりする交差点はありませんか?そこを通る時、意識して注意するだけで、防げる事故もあると思います。事故の加害者にならないよう、意識してハンドルを握りましょう。

あわせて読みたい

ほかのおすすめ記事

  • 美濃田和紅

    NHK岡山放送局 記者

    美濃田和紅

    2022年入局 警察担当
    交通関係の取材などを行う

ページトップに戻る