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岡山発 行楽シーズン 車に乗る時は全席必ずシートベルト着用を

NHK岡山「もぎたて!」ゼロへのAction~なくそう交通事故死~
  • 2023年09月15日

秋の行楽シーズン。車で出かける機会が増える時期、着けてほしいのがシートベルト。運転席や助手席だけでなく、後部座席も着用が義務です。着けないと重大な結果を招くおそれがあるんです。
(岡山放送局 記者・美濃田和紅)

後部座席でも着けて!

画像提供:JAF

こちらはJAF=日本自動車連盟が行った実験です。壁にぶつかったこの車のスピードは時速55キロ。一般道路で走る車とほぼ同じです。

画像提供:JAF

後部座席の人形が大きく前に投げ出され、座席ごと運転席の人形を押しつぶします。一方、写真の下の方、シートベルトを着けた人形は座席から投げ出されることはありませんでした。シートベルトを着けていない人形の頭部へのダメージは、着けた場合のおよそ2倍。死亡や致命的なけがをする可能性が高い値でした。

県内は着用率が低迷

一般道路を車で走るとき、皆さんはきちんとシートベルトをしていますか?実験でも明らかになったように、事故が起きると重大な結果を招くおそれがあります。体が車外に投げ出されてしまうリスクも高まります。後部座席のシートベルトは平成20年に着用が義務化されたにもかかわらず、一般道路での着用率は低迷しています。JAF岡山支部は令和4年10月から11月にかけての6日間、警察とともに県内の一般道路16か所、高速道路3か所で車のシートベルトの着用状況を調べました。

すると、運転席は99%から98%とほとんどのドライバーが着け、助手席でも95%を超えていました。一方、後部座席については、高速道路が87.1%だったのに対し、一般道路は34.8%でした。JAF岡山支部は「自分と同乗者の命と安全を守る大切さを子どもに示すため、まずは大人が率先してどの座席でもシートベルトを必ず着用してほしい」と呼びかけています。

子どもにはチャイルドシートを

小さな子どもに欠かせないのが、チャイルドシートです。平成12年の道路交通法の改正で、6歳未満の子どもを車に乗せる場合、着用が義務づけられました。去年5月に警察とJAFが行った調査では、岡山県内で正しく着用していた割合は84%でした。

ただ、年齢別に見ると、1歳未満が96.7%だったのに対し、1歳から4歳は83.7%、5歳は63.6%と、年齢が上がるにつれて着用率が低下していました。警察によりますと、チャイルドシートを使わなかった幼児が車外に投げ出されて大けがした事故も起きているということです。

ジュニアシートの活用を

では、6歳になれば、座席にそのまま座らせてもいいのでしょうか。背が低い小学生のうちは、ジュニアシートの着用が推奨されています。

このジュニアシートは、いわば小学生向けのチャイルドシート。座布団のような形のものもあれば、チャイルドシートを一回り大きくしたような形のものもあります。背の低い子どもが、これに座ることで、腰の位置が上がり、正しく安全にシートベルトが着けられるようになります。身長1メートル40センチを下回る子が、そのまま座席に座ってシートベルトを着けると、ベルトが首やおなかなど柔らかい部分に来るため、危険だからです。

ジュニアシートどう使う?

どのように使えばいいのでしょうか。JAF岡山支部の建部拓さんに話を聞きました。

JAF岡山支部・建部拓さん

ジュニアシートの設置は後部座席が原則です。助手席だと事故で作動したエアバッグとシートとの間に挟まれることがあり危険です。実際、そのような事故も起きています。後部座席は寝かせすぎず大人が深くしっかり腰掛けることができる状態にしておき、その上にジュニアシートを置きます。子どもの体格にあわせて位置を調整し、シートベルトが首やおなかではなく、鎖骨や骨盤にあたるようにして骨格で衝撃を受け止めるようにします。

JAFの実験結果からも、その有効性が分かります。

画像提供:JAF
画像提供:JAF

ジュニアシートを着用した人形は、ベルトでしっかり固定され、衝撃を受け止めていた一方、座席に直に座っていた人形は首や腹部にシートベルトがくい込んで圧迫されています。

帰省などの際もきちんと着用を!

大型連休や年末年始などに車で帰省する人もいるのではないでしょうか。
JAFの建部さんは、要注意だと指摘します。

おじいちゃんおばあちゃんが「苦しそうだから」と孫かわいさにチャイルドシートやジュニアシートに乗せないことがあるそうです。建部さんは「本当にかわいそうなのは事故にあった時。せっかく親が習慣づけても、こうしたことがあれば子どもが着けなくなります。出先でも必ず着けて」と呼びかけています。
また、複数の車で1台のチャイルドシート・ジュニアシートを使う場合、重いものよりも軽いものを選ぶことが大切だということです。「面倒だから付け替えない」が一番危険です。

取材後記

大人の皆さんの中には、シートベルトもチャイルドシートも、「ちょっと前までは義務じゃなかったよな」と感じる人も多いかもしれません。しかし、その感覚のままでいることが、大切な人や日常を奪うのです。一方、義務ではないジュニアシート。本当に不要でしょうか?改めて考えてみるとき、この記事が一助になればこれ以上うれしいことはありません。ぜひ着用をよろしくお願いします。

  • 美濃田 和紅

    NHK岡山放送局 記者

    美濃田 和紅

    2022年入局 警察担当  交通関係の取材などを行う

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