【らんまん】寿恵子(浜辺美波)の象徴? ユウガオ とは
- 2023年06月16日
連続テレビ小説『らんまん』第11週タイトルは「ユウガオ」。
物語の中でどのように登場したのか、どんな植物なのか、ご紹介します!
※ドラマのネタバレを含みますので、ぜひドラマを見てから、こちらの記事をご覧ください。
(高知放送局 広報担当・菅菜々美)
ユウガオ とは?
アフリカまたは熱帯アジア原産。
アサガオ、ヒルガオ、ヨルガオはヒルガオ科ですが、ユウガオだけはウリ科です。ヒルガオ科の花はろうと状なのに対し、ウリ科のユウガオには5枚の花びらがあります。
物語の中では、アサガオ・ヒルガオ・ユウガオの中で1つだけ異なる植物はどれかと、徳永助教授(田中哲司)が万太郎(神木隆之介)にクイズを出すシーンもありました。
『らんまん』の中では
『らんまん』第11週冒頭、万太郎が見つけたのはヒルガオです。夕方6時なのに咲いていることに驚いて空を見ると日はまだ沈んでいません。
「まだ日はある…」万太郎は前を見据え、植物学雑誌創刊のために印刷所へ走っていきます。
石版印刷の技術が身についた万太郎は、ついに雑誌を印刷することに。しかし、田邊教授(要潤)は万太郎に雑誌を作る許可を与えたものの、出来が悪ければすべて燃やすつもりでいました。それを知った徳永助教授。そんな徳永助教授は万太郎に、アサガオ・ヒルガオ・ユウガオの中でユウガオだけ種類が異なるが、ユウガオが好きだといいます。
「朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけれ」
徳永助教授と万太郎が詠んだ歌。「万葉集」の歌で、「アサガオは朝露を浴びて咲くというけれど、夕方の薄暗い光の中でこそ輝いて見えるのですよ」という意味です。
きっと徳永助教授は、「目立たなくても地道に頑張っていることは素晴らしく、自分には輝いて見えるよ」というようなエールを万太郎に送りたかったのだと思います。
ついに植物学雑誌を完成させた万太郎。一方、寿恵子(浜辺美波)は舞踏練習会の発足式で、高藤(伊礼彼方)とダンスを披露しますが、高藤の申し入れをきっぱりと断り、会場を飛び出します。
万太郎は、長屋の子どもたちと花を見ています。
「日が暮れてくると、この真っ白なユウガオがよう目立つ。まるで光を集めちゅうみたいに。それに澄んだ香りがして、夕闇を明るくしゆう」
そのとき、1人が「あ、ユウガオのお姫様」と言います。
走ってきたのは、白いドレス姿の寿恵子。2人は抱き合い、『らんまん』第11週が終了しました。
ちなみにユウガオの花言葉は「はかない恋」。花が夕方に開き、翌朝にはしぼんでしまうことが由来だそうです。
白いドレス姿の寿恵子と白いユウガオ。万太郎には、寿恵子がユウガオと重なって見えているのだと思います。その一方で、寿恵子は夜だけでなくずっと明るく美しく咲き誇る花で、この先ずっと一緒にいたいというような万太郎の強い思い・覚悟も感じられるような気がしました。
植物と物語がつながっていて、改めて心を打たれました。第12週タイトルは「マルバマンネングサ」。私は初めて聞く植物ですが、どんな植物なのか、どのように物語は進んでいくのでしょうか。お楽しみに!
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