【らんまん】バイカオウレン とは?
- 2023年04月07日

連続テレビ小説『らんまん』第1週タイトルは「バイカオウレン」。
皆さん、この花をご存知ですか。
どんな花なのか、『らんまん』主人公(万太郎)のモデルとなった、牧野富太郎博士とどんな関係があるのか、第1週で象徴的に描かれたこの小さな花について、ご紹介します!
※ドラマのネタバレを含みますので、ぜひドラマを見てから、こちらの記事をご覧ください。
(高知放送局 広報担当・菅菜々美)
『らんまん』の作中で、万太郎(主人公)がヒサ(主人公の母)のために取りに行こうとした花。
そして第5回の最後で一面に咲いていた、濃い緑色の葉に白い花。
それが「バイカオウレン」です。
『らんまん』第1週をご覧いただいた方は、印象に残っているのではないでしょうか。
私も、第5回での最後のシーンは、思わず涙してしまいました。
このバイカオウレンについて、高知県立牧野植物園に話を聞きました。
バイカオウレンとは
バイカオウレンとは、林の中などに生える常緑の多年草です。
花びらのように見える白い部分はガク(※)で、黄色のコップ状の形をしたのが花びらです。
※ガク→花の一番外側にあって花冠(花弁)をかこむ部分。
開花期は12月~2月ごろです。

花の大きさは1~2cmほどです。ドラマの万太郎のように、顔を近づけないとよく見えない小さな花です。

牧野富太郎博士との繋がりは?
『らんまん』主人公のモデルとなった、高知県出身・牧野富太郎博士。牧野博士は幼少時代、生家の裏山に咲くバイカオウレンを特に好み、上京後には郷里土佐を思い起こさせる植物として、特別な存在であり続けたそうです。
牧野博士が29歳の時に描いた写生図がこちら。
左下にバイカオウレンの葉を朱印で押した跡があります。

ちなみにこちらの朱印、高知県立牧野植物園のロゴマークにも使われています!
『らんまん』の中では?
咲いていた小さな白い花。ヒサ(母)は万太郎に、自分が1番好きな花と伝えます。冷たい地面の下で根を張り、白くてかわいらしい花を咲かせるバイカオウレン。
ヒサは、生まれて来ないほうが良かったと言う万太郎に対し、「この花はたくましい。いのちの力に満ちちゅう。万太郎もね。」という言葉をかけます。
その後、ヒサの息が静かになっていく頃、万太郎はこの花を探しに行きますが、取ってくることができませんでした。泣き崩れる万太郎に対し、春になったらあそこで会おうとヒサは伝えます。
その後、一面にバイカオウレンが咲きました。

そして最後の万太郎の台詞「この花の名前が知りたい!」。
一面のバイカオウレンの上に立つ万太郎。
植物との関わりを象徴するシーンでした。

私は正直、『らんまん』の放送が決定するまで、バイカオウレンという花を知りませんでした。
しかし、『らんまん』の万太郎、そして牧野博士にとって大きな存在であったこの花。
実際に探してみたいですね!
「博士のまなざし」動画はこちら
NHK高知放送局では、「博士のまなざし」として、牧野博士ゆかりの草花や品などを映像で紹介しています。「バイカオウレン」の映像はこちらです。
連続テレビ小説『らんまん』第2週以降はどんな植物が登場するのでしょうか?お楽しみに!