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牧野富太郎博士が見つめた植物の世界『博士のまなざし』

  • 2023年02月03日

連続テレビ小説『らんまん』の放送に向け始めた『博士のまなざし』。
コーナーの魅力と撮影現場の様子を紹介します。
(高知放送局 カメラマン 大和田純平)

目指すは”動く植物図鑑” 
牧野博士の植物の世界

牧野富太郎博士をモデルにした連続テレビ小説『らんまん』の放送に向けて、
去年10月からスタートした『博士のまなざし』。
牧野博士ゆかりの草花や品を映像で紹介するコーナーで、
これまで11種類(2023年1月現在)の植物を紹介しました。

放送済みの植物は高知局のホームページですべて公開中!!
こうやって見ると植物図鑑のようです♪

心強いアドバイザー 高知県立牧野植物園

この撮影に協力してくれているのが県立牧野植物園
植物標本の所蔵や研究も行う、日本でも珍しい植物園です。

『こうちいちばん』の放送では週1回、
『博士のまなざし』と題して見頃の植物を紹介しています。
植物の選定や紹介する情報に関しては、
県立牧野植物園に協力してもらっています。

植物のこと何でも聞いて!
植物博士の藤川さん

牧野博士ゆかりの植物は、一見同じように見えても全く違う植物がたくさんあります。
そんなとき私たちが頼りにしているのが県立牧野植物園の藤川研究員です。

高知県立牧野植物園 研究員 藤川和美 博士(理学)
「花在れバこそ吾れも在り」と草木とともに人生を歩んだ牧野富太郎博士。
起伏に富んだ県立牧野植物園では四季折々にさまざまな植物が、
博士のらんまんの笑顔のように微笑んでいます。

園内の植物について尋ねると次々と博士のエピソードを話してくれる藤川さん。
『博士のまなざし』は藤川さんなくしては成り立ちません。これからもよろしくお願いします!!

博士の愛した植物を 4K高精細映像で

今回取材したのはユキワリイチゲという白い花。
人差し指の先ほどしかない小さな花です。

まずは植物の撮影について紹介します。

ユキワリイチゲは
牧野博士が採集した標本をもとに学名が発表された花で、
少年時代に佐川町の近所の家の庭で咲いていたことから
「これも私にとっては極めて思い出の深い草」と書き残しています。

3cmほどの小さな花の細部まで描写するために
大きく写すことのできるマクロレンズを使ったり、
単調になりやすい映像に動きを出すためにスライダーという機材を使ったりして撮影しています。

また博士の愛した草花や品々を美しく高精細で残すため、すべて4Kで撮影しています。

こちらがスライダー これは棒状のタイプ

1分ほどのコーナーですが、
草花の魅力が伝わるように
試行錯誤しながら撮影しています。
今回撮影したユキワリイチゲも近日放送予定です!

牧野博士の息づかい感じる
貴重な品々

植物そのものだけでなく、博士が実際に描いた植物図も
一緒に紹介するのが『博士のまなざし』の特徴です。
普段は倉庫に保管されていたり、
展示室に飾られていたりする貴重な植物図や写生図を
撮影のため特別に出してもらいます。

牧野博士直筆のユキワリイチゲのスケッチを撮影中
(撮影しているのは先輩の中村カメラマン)
【ユキワリイチゲの写生図】
牧野博士が鉛筆で描いた
スケッチの現物が今も残されています。

植物の特徴がわかりやすく緻密に描き込まれた博士の植物図。
中にはネズミの毛3本をより合わせた
極細の筆で描かれたものもあるということです。
今後、牧野博士が使った筆や植物採取の道具も
『博士のまなざし』で紹介する予定です!お楽しみに♪

連続テレビ小説『らんまん』の放送まであと2ヶ月。
もしかしたら『博士のまなざし』で紹介した植物が
登場するかもしれませんね!!
今後も引き続き紹介していきますのでぜひご覧ください。
これまでの『博士のまなざし』はこちらからご覧いただけます。

  • 大和田純平

    高知放送局 カメラマン

    大和田純平

    2020年入局
    高知の文化や自然についてリポートで発信
    美しい自然に心洗われています!!

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