障害別情報
障害に応じた準備や対応高齢者
高齢者
支援する方へ
【支援のポイント】
高齢者は、災害時に健康障害や生活障害を起こしやすい一方で、 それらを我慢したり、自分では気づきにくい傾向があります。
本人が訴えるのを待つのではなく、 こちらから積極的にニーズを把握していくことが大切です。
移動時の支援
- 一人暮らしや高齢者のみの世帯が自宅に取り残されていないか、安否を確認してください。
- 寝たきりの人など、自分で移動することが難しい場合は、おぶいひも、シーツ、毛布などを利用しましょう。
避難先での支援
- 支給される食事を食べられない人もいるので、柔らかいもの、細かく刻んであるものを提供するなどの配慮をしましょう。
- 仮設トイレは高齢者にとって利用しにくいことが多いため、水分の摂取を控え、脱水を起こしやすくなりがちです。 トイレに近い場所を確保する、段差をなくす、照明を明るくするなどの工夫をしてください。
- おむつを使用している人に対しては、別の部屋を確保する、ついたてを立てるなどプライバシーにも配慮しましょう。
- 感染症を予防するため、口腔ケア、手指の消毒、下着の交換、体を拭くなど、清潔を保つように努めてください。
- 避難所では体を動かす機会が少なくなりがちです。 移動しやすい場所を確保する、散歩や体操を促すなどして、活動性の低下を予防しましょう。
認知症の方の支援について
- 災害によるストレスや、急激な生活環境の変化によって症状が悪化することがあります。 時間・場所・状況が分からない、昼夜逆転する、落ち着きがなくなる、身の回りのことが急にできなくなるなどの変化が見られた時には注意してください。
- 対応としては、声かけや会話を増やす、穏やかな態度で接する、できるだけ今までと同じ規則正しい生活を送れるようにする、昼間は日光に当たる、軽い体操などを行う、睡眠リズムを整える、などが有効です。
- 避難所などでは、知っている人がいないと不安が増す場合があるので、できるだけなじみの人や理解のある人を探して、近くにいてもらうようにしましょう。
- 支援する側も、非常時には自らの恐怖や不安で適切な対応ができなくなってしまうことがあります。 無理に一人で対応するのではなく、できれば介護の専門職がいるかを確認し協力体制を取ることを考えましょう。