後藤アナ潜入！「ラブライブ！」クリスマス交流会in静岡・沼津

アニメ「ラブライブ！サンシャイン!!」の舞台・沼津市の商店街がプロデュースしたクリスマスパーティー【前編】

2023年12月27日

12月24日、クリスマスイブの日曜日。人気アニメ「ラブライブ！サンシャイン!!」の舞台・静岡県沼津市で「あげつち商店街クリスマスパーティー2023」が開かれました。
ことし1年の作品にまつわる動きを振り返りつつ、ファンと地元の人たちとの交流を深めようというイベントで、主催はその名の通り、地元・沼津のあげつち商店街。テレビアニメの放送が始まった翌年の2017年から毎年開かれていて、ことしで7回目を数えます。

ことしはスピンオフ作品「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR- 」の放送や、アニメの舞台を紹介するガイド本の発売、声優が登壇した沼津市制100周年イベントなど、さまざまな話題があった一年。多くのファンや関係者が集まりおおいに盛り上がったパーティーを、「アニメ好き」の後藤康之アナウンサーが潜入取材しました！

登場人物のひとりが住むエリアでパーティー開催！

「ラブライブ！サンシャイン!!」の舞台、静岡県沼津市にはアニメに登場した風景がそのまま残る場所が数多くあります。
一年を通じて作品のファンが「聖地巡礼」に訪れ、作品の中に飛び込んだような感覚を楽しんだり、物語の名場面に思いをはせたり、地元の人たちとの交流を楽しんだりしています。

中でも、沼津駅南口から歩いて5分ほど、町のシンボルのひとつ・狩野川にほど近い上土町（あげつちちょう）は「ラブライブ！サンシャイン!!」の主人公のひとり、津島善子が住んでいる場所として大勢のファンが訪れます。

**主人公のスクールアイドルグループ「Aqours(アクア)」**
**（津島善子は左から2番目）**

アニメを通じて生まれたファンと地元の人たちとのきずなを深めようと、あげつち商店街ではテレビアニメ放送開始の翌年から、ホテルでディナーを楽しみながら交流できるクリスマスパーティーを開いています。イベント当日、ことしもおよそ300人のファンが会場を訪れました。

アニメゆかりの「沼津の有名人」大集合！

午後4時。パーティーのはじまりです。
ホテルのディナーを楽しみながら、様々な企画に耳を傾けます。

ことし1年の沼津の盛り上がりにひと役買った、ファンの間では「有名人」のみなさんが順番にステージに上がると、会場は大きな拍手に包まれました。

**物語の数々の名シーンの舞台となった**
**海沿いのエリア・三津（みと）の皆さん**

**壁面ポスター掲示や観光キャンペーンなど**
**アニメとのタイアップを実施した沼津駅の関係者**

続いて、ことし発売された「ラブライブ！サンシャイン!!」の舞台をめぐる旅行ガイドブックを見ながらのトークショーが行われました。
登壇したのは本の編集者の江本典隆さん、「ラブライブ！サンシャイン!!」のアニメの内容からイベント・ライブの演出まで幅広く手がける企画プロデューサーの米川充洋さん、イベントやライブ会場での目撃情報が相次ぐなど作品の熱烈なファンとして知られる、沼津市の頼重秀一市長です。

（江本さん）
私としてはAqoursの結成記念日の6月30日に（ガイド本を）出版することができてよかったです。
沼津出身者としてのこだわりで、アニメとは全然違うお気に入りの飲食店なども掲載しているんですけど、この本を作っていて、あらためて「沼津ってこんなに素晴らしいところなんだ」っていうことに気づかされました。

（米川さん）
私は沼津の出身ではないんですけど、海に縁がないまま大人になり沼津に来てみると、街のどこからでも富士山、ちょっと移動すれば海、みたいな経験が個人的には新鮮で、（主人公の）千歌ちゃんたちはこういう環境で育ったんだな、ということを思いながら（風景を）見ちゃいますね。
（2015年に企画の告知をしてから8年）長いことやっていますけれど、まだまだ知らないことがいっぱいで、沼津はテーマパークみたいだと思っています。興味があるし、楽しいです。

（江本さん）
ことしは沼津とよく似た異世界「ヌマヅ」を舞台にしたスピンオフ作品「幻日のヨハネ」も放送されて、新たな舞台・スポットが広がったのも新鮮ですよね。

（米川さん）
（アニメのもととなった）イラスト連載が自由度の高い作品だったので、せっかくだから「ラブライブ！サンシャイン!!」とは似たようで違う沼津を取り上げました。プラっと遊びに行けるようなシンボリックな名所やいろんな施設をキャラクターと同居させることでより楽しくなるかなと思って。
山奥のスポットでも「これはここを描いているんじゃないか」ってファンが推測してくれて、そういう新たな広がりを見せはじめているのは面白いですね。

（江本さん）
ことしは沼津市制100周年の節目の年でした。
その100年の歴史のうち8年、沼津とAqoursがともに過ごしているというのはすごいことですよね。

（頼重市長）
沼津は駅前を中心に、これからアニメの舞台となった場所を含めた街の風景が変わっていきます。その意味で「ラブライブ！サンシャイン!!」は郷土資料としての価値があります。沼津にとって欠くことのできない歴史の一部になっている、こうした素晴らしい流れをこれからも継続していきたいです。

**ことしアニメが放送されたスピンオフ作品**
**「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」**

アニメ楽曲の生演奏で盛り上がりは最高潮に！

パーティーも終盤にさしかかるころ、ステージに上がったのは「浦の星軽音部」のみなさん。
2017年、沼津あげつち商店街の中で楽器の演奏ができるメンバーが集まって発足、その後アニメのファンなども加わり、クリスマスパーティーはもちろん、沼津市内で開かれるさまざまなイベントなどで「ラブライブ！サンシャイン!!」の楽曲を演奏しています。

**グループ名はアニメの主人公たちが通う高校**
**「浦の星女学院」からとって命名されました**

ことし演奏したのは「幻日のヨハネ」のテーマソングや劇中に流れた曲の数々。
作品の世界観を見事に表現した、力強くも繊細な音色。会場はおおいに盛り上がりました。

**ライブの必需品「ブレード（ペンライト）」を振って**
**おおいに盛り上がりました**

このあと、クイズ大会やアニメ関連グッズが当たる抽選会、声優からのビデオメッセージなどが流れ、内容盛りだくさんのクリスマスパーティーは幕を閉じました。
気が付けば、スタートから4時間あまりが経っていました。

（東京から来た20代「ハルチカ」さん）
楽しくてあっという間の4時間でした！
アニメの舞台が沼津で本当によかったです。初めて来たときから街の人たちが本当にあたたかいんですよね。大きな会場で開かれる公式のイベントとはひと味違う、すてきな場を手作りで作ってくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも沼津が大好きでいます。ありがとうございます！

アニメをきっかけに沼津が好きになり、キャストがいないイベントでも足を運ぶファン。
そんな彼らをあたたかく迎え、結ばれた「縁」に感謝する、沼津の人たち。

アニメの放送が終わってなお続く両者の深いつながりは、全国の地域活性化の大いなる「ヒント」かもしれません。

【後編】「主催者・沼津の商店街の思い」はこちらから！