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【浜松】午前中で完売シャキシャキ甘い「れんこん」うまいら!

秋枝伶子キャスターが産地をたずねました
  • 2023年11月20日

秋の味覚「れんこん」。
シャキシャキとした食感と甘味が特徴で、
買い求めに来る人が絶えないという
浜松市西区にあるれんこん農園を秋枝キャスターがたずねました。

午前中で完売する「れんこん」

  井嶋さん、竹村さん、秋枝キャスター

大人3人が並んで一緒に持てるくらいの長さがある
浜松市西区のれんこん農園のれんこん。
営業日は、早朝4時かられんこんを掘り、8時の販売開始に備えるという竹村五郎さんと販売担当の井嶋延子さん。
掘りたて新鮮なれんこんを畑のすぐ横の直売所で買えるとあって、朝10時には完売してしまうことも多々あるそうです。

竹村さんが作るれんこんは、
シャキシャキとした食感と甘味が特徴。
断面はみずみずしく、美しい乳白色をしています。


れんこん掘りに挑戦!

れんこん掘りは初めての秋枝キャスター。

竹村さんに教えてもらい声援までいただきながらいざ畑へ

畑は立つと膝の下あたりまで水がありますが、
ほとんどがぷるぷるの泥でおおわれています。
初心者は立ち上がると足が抜けなくなるとのことで、
四つん這いで収穫用のコンテナを支えに前へ進みます。
体重をかけるとすぐに体が沈んでいく柔らかさで、
身動きを取るのでさえいっぱいいっぱいでした。
ですが、大変なのはここから…

ホースを使い、水で泥をかき分けながら収穫するのですが

水も泥も飛び散るうえ

れんこんは泥の奥深くにあり、まったく見えないため、
どこにあるのかさっぱりわかりません。

竹村さんに教えてもらったコツは、茎を手でたどっていくと、れんこんを見つけられるということ。

二の腕付近まで水につけると、れんこんに触れられましたが、掘りだすためには四方八方にのびるれんこんの向きを手で見極める必要があります。
さらに、他のれんこんが重なり合っていたり、一本一本それぞれが好きな方向を向いていたりするので、触っているのがどのれんこんで、どちらを向いているのかを見極めるのはとっても難しい!

しかも、れんこんは収穫途中で折れると、中に泥が入ってしまい、商品価値がなくなります。
(細かい泥は、時間が経つとれんこんの繊維の中にまでしみ込んで洗い落とせなくなってしまうため)

ホースの水で泥をほぐしつつ、れんこんを掘り出しますが、どこまでほぐれたか、どこがほぐれていないのか、これらももちろん全て手探り。全てほぐれる前に誤って力を入れて持ち上げてしまうと、途中で折れてしまいます。
れんこんに合わせて作業場所も細かく変え、ホースを自在に操り、夏は暑さ、冬は水の冷たさに耐えながら収穫を進めます。

20分かかって、ようやく1本収穫!
竹村さんに頼りっきりでしたが、竹村さんも「大きいぞ!」と仰るれんこんが収穫できました!

 

1本でくたくた、翌日から筋肉痛に悩まされた私ですが、
竹村さんはあっという間に何本も収穫。
そのプロの技と、もうすぐ80歳とは思わせない体力に圧倒されました。

 

きっかけは「ぶしょったい」

竹村さんがここでれんこんを作り始めたのは20年前です。
この場所はかつて耕作放棄地で、ゴミ捨て場になっていたそう。
「ぶしょったくて(=汚くて)通るのも嫌になるら」との思いから、造園業を本業とする竹村さんが一念発起し、自ら重機を扱い、トラック20杯分のゴミを出し、きれいにしました。

竹村五郎さん

両親がれんこん農家で、栽培の知識もあったため、きれいにした土地でれんこんを作ろうと思い、始めた竹村さんは「もっとうまいものを作る」これが「生きがい」だと話します。

おいしさの秘訣は

シャキシャキした食感と甘味が特徴の竹村さんのれんこんは、1度食べるとファンになる人が多く、買い求めに来る人が絶えないそう。
おいしさの秘訣は、毎年入れ替える「手作りのたい肥」にあると教えてくださいました。

販売担当の井嶋延子さん

そのおいしさを存分に味わうため、
料理のポイントを販売担当の井嶋延子さんに伺いました。

左から、一節、二節、三節、四節

れんこんは、部位によって食感などが異なってくるため、それぞれおすすめの食べ方があると言います。
一節目と二節目あたりに向くのが「ステーキ」。
三節目あたりが「天ぷらや煮物」。
四節目あたりが「きんぴらやチップス」。

中でもおすすめの
「れんこんのステーキ」を作っていただきました。

切り方にもコツがあります。
一節目は柔らかいので、繊維に沿った「縦切り」。
二節目は繊維を断つ「輪切り」にするのが、
さらに食感をよくするポイントです。

オリーブオイルなどをひいたホットプレートやフライパンで焼きます。
ここで「蓋をしないこと」がもうひとつのポイント!
蓋をすると、シャキシャキ感が少なくなってしまうそう。
れんこんが透き通ってきたら裏返し、両面こんがり焼いたら出来上がりです。

れんこんのステーキ

あえて味付けはしていません。
そのものの味を、いただきます!

食感の良さはもちろんですが、甘さにも驚きました。
とうもろこしのような甘さが、噛めば噛むほどあふれてくるようです。おいしい!!!

こちらは「れんこんサラダ」。
れんこんをサッとゆでて、マヨネーズと醤油、すりごまと和えるだけ。
お好みでひじきや豆、野菜を加えれば食べ応えも抜群です!

お子さんにも喜ばれるというこちらは「れんこんピザ」!
れんこんをピザ生地にみたてて、上にチーズやベーコンを散らして焼きます。
れんこんが洋風に味わえて、大発見なおいしさでした!

竹村さんが「命の次に大事」と話すれんこんを、
井嶋さんが心を込めて販売する。
れんこんはもちろん、素敵なおふたりにも会いに出かけてみてはいかがでしょうか。

浜松のれんこん うまいら!

「うまいら!」のページでは、過去の放送内容やレシピもご覧いただけます。放送とともにお楽しみください。

【うまいら!HP】

  • 秋枝伶子

    NHK静岡放送局 キャスター

    秋枝伶子

    山口県下関市出身。
    大学進学で静岡に。もうすぐ人生の半分が静岡で過ごした時間になります。
    「たっぷり静岡」リポーター、
    「おはよう静岡」キャスター。
    4歳の息子と過ごす静岡は再発見の連続です。

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