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熊本県知事選挙 木村氏の勝因は? 新知事始動へ

【動画】NHKプラス見逃し配信!4/1(月) 午後6:59 まで
  • 2024年03月26日

新人4人の争いとなった熊本県知事選挙は、自民党と公明党が推薦した元副知事の木村敬氏(49)が初めての当選を果たしました。県政担当記者が今回の選挙を振り返ります。
(熊本放送局 記者 渡邊 功)
3月25日(月)に放送した番組は、NHKプラスで放送後1週間まで見逃し配信をしています。
配信は4月1日(月)午後6時59分までです。

今回の選挙結果をどうみる?

渡邊記者

ひと言でいうと、圧勝だったと言えると思います。市町村ごとに、どの候補がもっとも票を獲得したか色で示した地図では、ほぼすべての市町村で木村さんがトップになりました。

赤は木村氏 青は幸山氏の得票が最も多かった市町村

当選から一夜明けた25日、NHKの取材に答えた木村さんは次のように振り返っていました。

(木村氏)
「政策を愚直に訴えていく基本スタンス。そして県内の45市町村を徹底的に回る。地べたをはいつくばった戦略がうまく功を奏した。集落をすみずみまで歩くとまだ自分が知らなかった熊本にいくつも出会えた。そういう意味においてすごく私にとって収穫の多い選挙だった」

木村さんの得票は38万3000票あまりでした。これは蒲島知事が初当選したつまり新人候補として立候補した16年前の知事選の獲得票である33万7000票を上回っています。

過去の得票数

勝因は多くの有権者が4期16年続いた蒲島県政を評価し、その継承を望んだことにあると思います。その傾向は、NHKが24日行った出口調査の結果からもみてとれます。

出口調査で蒲島県政を評価するかどうか尋ねた質問では「大いに評価する」が32%、「ある程度評価する」が58%でした。これらを合わせた「評価する」と答えた人のうち、木村さんに投票したのは50%台後半でした。多くの人が蒲島県政を評価し、そのあとを木村さんに任せたいという考えの表れだとみることができると思います。

出口調査の結果
出口調査の結果

圧勝の背景には、推薦を受けた自民・公明両党の組織力に支えられた選挙戦だったという側面もあります。それに加えて、恩師であり、県民が多く支持する蒲島知事が選挙戦中盤以降、木村さんの応援に駆けつけたことで、「後継者」として強く印象づけた効果もあったと思います。

投票日の前日、蒲島知事は熊本市中心部での応援演説のあと、木村さんと一緒に繁華街を練り歩きました。選挙戦で木村さんはバトンを手に持ち、蒲島県政を発展的に継承できるのは自分しかいないと訴えました。ただ、その蒲島知事は公には「自分は後継指名はしない」と言っていました。後継指名はしないのに応援に駆けつける。この部分は県民には分かりづらいのではないかと取材で感じました。蒲島知事はこのことについて定例の記者会見で、「よく知っている木村くんを推薦するぐらいの政治的な自由はある」と答えていました。「どの候補者を選ぶかの判断はあくまでも県民に委ねたい」ともしていましたが、蒲島知事の行動が有権者の判断に影響を及ぼした側面はあると思います。

有権者が期待する今後の政策は

出口調査では新しい知事に期待する政策についても尋ねました。それによりますと、▼「物価高対策」が30%で最も多く、▼「医療・福祉の充実」が23%、▼「教育・子育て支援」が22%などでした。

出口調査の結果

このうち、物価高対策について、木村さんは25日のインタビューで次のように述べていました。

(木村氏)
「物価高問題については、最後は賃金が上がればいい話なので、そこと連動する景気の好循環を早く生んでいきたい。企業が利益を上げて従業員にしっかり分配できるような政策を仕掛けていく。各企業に未来に向けた投資をしてもらう。究極の投資が若い職員に対する人材育成や福利厚生、給与手当、そういうのをしっかり導いていきたい」

渡邊記者

新しい知事の任期は4月16日から始まります。木村さんは選挙期間中、細かく分けるとおよそ100の政策を打ち出しました。これらは「公約」でもあります。手腕をどう発揮して「公約」を実現するのか取材を続けます。

【見逃し配信】記者解説を映像でも

▲画像をクリックすると見逃し配信がご覧になれます。
(配信期限 :4/1(月) 午後6:59 まで)

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