詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年2月号に詳しく掲載されています。

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慢性腎臓病が進行すると、透析などの治療が必要になることがありますが、それだけでなく脳卒中・心不全・心筋梗塞なども起こりやすくなります。
理由の1つは、慢性腎臓病の原因になる糖尿病や高血圧が、動脈硬化を進行させ脳卒中や心筋梗塞を引き起こすからです。
もう1つの理由は、慢性腎臓病そのものが脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくするからです。腎臓は体内のさまざま物質の量を調節していますが、腎臓の働きが低下すると、それらの物質が血液中に異常に増え、それが血管を傷つけると考えられるのです。そうした物質の代表がリンです。
上は、慢性腎臓病が進行した人の血管の画像です。左は心臓を養う冠動脈、右は腹部から両脚にかけての動脈です。白く見えている部分は血管が石灰化しています。実は、リンが血液中に増えると、カルシウムと結びついて血管に沈着し石灰化しやすいのです。石灰化した血管は硬く、また狭くなります。こうした石灰化は全身の血管に及び、脳卒中や心筋梗塞が起こりやすくなります。
また、腎臓の働きが低下すると、水分や塩分を十分に排出できないため、血液として循環する体液の量が増え、その結果 心臓の負担が大きくなり心不全が起こりやすくなります。
こうしたリスクは十分知られていません。しかし慢性腎臓病の人は、透析治療にいたる前に脳卒中や心不全で死亡するケースも少なくないのです。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年2月号に詳しく掲載されています。