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特集 三保の水族館① 今後の利用方法を聞きました! NHK静岡 

  • 2023年03月28日

2023年3月をもって「三保の水族館」で知られる東海大学海洋科学博物館は施設の老朽化などで、有料での入館を終了。新年度から無料ですが予約が必要な水族館となりました。
ふらっと気軽に立ち寄ることができなくなる寂しさはありますが、「研究」や「教育」を目的とした施設となるとのことで、関心のある方も多いのではないでしょうか。
「三保の水族館」を利用するにはどうしたらいいのか、広報の青木聡史学芸員に聞きました。

「三保の水族館」これからどう利用できるの?

Q、3月末をもって有料での入館が終わりましたが、改めて、水族館がなくなるわけではないんですよね?
どんな水族館になるのでしょうか?

青木さん

開館から50年以上の時を経て、設備も老朽化し、大規模な修理・修繕が必要な状況となっています。
このままではみなさまに十分な展示を提供することは困難で、熟慮を重ねた結果、今年3月31日をもって、有料での入館を終了することになりました。

しかし、海洋科学博物館は半世紀にわたって蓄積された標本や、飼育・展示の技術をもっています。4月以降も、博物館や水族館で働く「学芸員」の養成や、海洋学部の教員や他機関と連携した海の教育・研究を中心とした高等教育機関として活用していきます。

普通の水族館のような有料での入館ではなくなりますが、一部のエリアに限った施設見学は無料で受け入れていく予定です。

Q、無料ということですが、水族館を利用したい人はどうしたらいいのでしょうか?

青木さん

新しい運営に合わたホームページが4月3日に更新されました。

「来館予約」からカレンダーのような予約サイトを見てください。

開館日は限られますが、1時間刻みで最大100人入館することができますので、都合のよい日の来館時間をクリックして予約の上、利用していただければと思います。

Q、教育目的ということは、子どもたちの学習に利用できるのですか?

青木さん

課外活動や総合的な学習の時間などに積極的に利用していただきたいです。
学校団体は基本的に平日に受け入れる予定ですが、多くの子どもたちに自然や生き物への理解を深めてもらえたらと思っています。

Q、夏休みなどはどうなるのでしょうか?

青木さん

夏休み期間の7月後半から8月は毎日開館する予定です。

夏休みも予約フォームから予約して、子供たちの夏休みの宿題などに活用していただけたら嬉しいです。

Q、来年度からの水族館、どんなところを見て欲しいですか?

青木さん

本当は生き物一つ一つをじっくりと観察してほしいですが、大水槽の前で、海の中にいるような、悠久の時を感じられるような雰囲気が好きな人も多いんです。

教育・研究が主体の施設となりますが、これまでと同じように本物の生き物を見たり、海の中に思いを馳せたり、生態に興味を持っていただけたらと思っています。

大きな水槽の前で青い水の世界を見ていると、本当に時間の流れが違うように感じますよね。
青木さん、どうもありがとうございました。

海洋科学博物館は、1階の「水族館部門」と、2階の「科学博物館部門」の2階建てでしたが、今後は1階の水族館部門がメインとなります。

運営体制が整い次第、バックヤードツアーや海に関する講演(シンポジウム)などのプログラムの充実もはかってゆくそうなので、どんな教育施設になるのか楽しみにしましょう!

パネル展示 海洋科学博物館の歴史

現在、水族館の奥に、青木学芸員らがまとめた写真パネル展「海洋科学博物館の歴史」が展示されていました。

写真で振り返る海洋科学博物館の歴史

1970年5月2日に開館式で、高松宮がテープカットしたときの写真や、1974年に世界ではじめてマグロを水槽飼育したときの写真などが展示されていました。

開館当時の大水槽

「水族館」や「博物館」、プールなどがあった「三保文化ランド」など、多くの人の思い出に残る社会教育の場が1つの節目を迎えました。
静岡県だけでなく、関東や関西からも多くの人が訪れた三保半島。この風景に、みなさんのどんな思い出がつまっているのでしょうか?

全国の水族館の館長からのメッセージの展示もありました。展示を眺めていて、改めてこの水族館がこれまで果たしてきた役割に気づかされました。

特集「三保の水族館」第2回では何が全国の中で特別だったのか、どうして「教育」や「研究」が目的の水族館となるのかなどをお伝えします。

  • 田中 洋行(たなか・ひろゆき)

    NHK静岡 アナウンサー

    田中 洋行(たなか・ひろゆき)

    大学と趣味で海を学んできたアナウンサー(趣味の方が多い?)。北海道から沖縄、太平洋、日本海…いろんな海に触れ、潜ってきましたが、改めて静岡の海のすごさを実感する日々。「しず海ひろば」で静岡の海を発信していきます。

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