ページの本文へ

ただいま佐賀WEB特集

  1. NHK佐賀
  2. ただいま佐賀WEB特集
  3. 佐賀 国スポ 有田町で開催 ウエイトリフティング 限界に挑戦!

佐賀 国スポ 有田町で開催 ウエイトリフティング 限界に挑戦!

ニュースただいま佐賀 「さがめぐりまるっと20」あなたのまちの応援団
  • 2024年03月25日

    国スポ・全障スポに向け、県内20市町の魅力をお伝えする『さがめぐりまるっと20』。有田町で開催されるウエイトリフティングを特集します。

    (佐賀放送局アナウンサー 池野健)

    【自身の限界に挑戦!ウエイトリフティング】

    学校敷地内のウエイト場で活動する

    有田町の有田工業高校には、県内唯一のウエイトリフティング部があります。

    部員は男子8人・女子1人

    部員は9人(2024年3月現在)。全員が高校から競技を始めましたが、国スポ出場を狙えるレベルの選手も多くいます。

    ウエイトリフティングには、2つの種目があり、あげた重さの合計で順位を競います。

    バーベルを一気に頭の上にあげる『スナッチ』。

    そして、一度肩までバーベルを引きあげたあと・・・

    頭の上にあげる『クリーン&(アンド)ジャーク』の2種目です。

    競技を始めたきっかけを話す岸川健真(きしがわ・けんしん)主将

    (岸川主将)「重たい重量を持てたら楽しいし、うれしいです。中学のときに東京オリンピックを見て、この競技をやりたいと思って有田工業に来ました。国スポに出て、表彰台にのぼりたいです。」

    【高校生を指導しながらオリンピック出場を目指す】

    高校生に指導する安嶋選手(左)

    続いて、有田工業の生徒たちに教える、こちらの選手についてです。

    『スポーツメンター』として有田工業の生徒たちに指導

    女子49キロ級で活躍する安嶋千晶(あじま・ちあき)選手です。国スポに向け佐賀に移住し、競技を続けながら後進の育成に努める『スポーツメンター』として活動しています。

    2023年4月の全日本選手権では、大会新記録で優勝するなど記録を伸ばしている安嶋選手。パリオリンピック出場にも手の届くところにいます。

    2024年3月下旬には、自身の大一番、オリンピックの最終選考となる国際大会に臨みます。

    【国スポ開催が決まった佐賀へ移住】

    SAGAサンライズパークで練習する安嶋選手

    安嶋千晶選手。持ち味は全身のバネ。

    地面を蹴り上げ・・・
    反発力をいかしてバーベルをあげる

    地面を蹴る際の反発力を上半身に伝えながらバーベルをあげていきます。

    自身の持ち味について話す安嶋選手

    (安嶋選手)「ジャンプする力でどれだけバーベルをあげられるか。一番の軸になるのはそこだと思っています。」

    練習場にあるトレーニング器具

    2022年、地元の茨城から佐賀に移住した安嶋選手。国スポに向け器具がそろえられたトレーニング施設などの練習環境にひかれたといいます。

    佐賀に来た経緯について話す安嶋選手

    (安嶋選手)「オリンピックに出たいとなったときに、専念できる環境じゃないと難しいということで佐賀に来ました。もし佐賀に来ていなかったら、たぶん今ごろ苦しみながらウエイトリフティングをしていたと思うので、佐賀には感謝していて恩返ししたいです。」

    【憧れの“レジェンド”から直接指導を受ける】

    高校時代の安嶋選手

    高校入学と同時にウエイトリフティングを始めた安嶋選手。すぐに頭角をあらわし、全国高校選抜やインターハイなど、高校生の主要タイトルを独占。

    2015年 NHKの番組で三宅宏実さん(左)と初対面

    当時から憧れ続けてきたのが、オリンピックで2つのメダルを獲得した、三宅宏実(みやけ・ひろみ)さん。ふたりは9年前、NHKの番組で対面。

    憧れの三宅さん(左)から指導を受ける

    安嶋選手は、三宅さんから、むだな動きを省いた、最短距離で真上にバーベルをあげる動作を教わりました。

    体の使い方についてアドバイスをもらう

    (三宅さん)「リラックス、少しでも軌道がずれると使う筋肉が変わってきちゃうから。上に伸びる感じで、その状態から引っ張ってくる・・・」

    当時の三宅さんの教えを思い出しながら練習にのぞむ

    三宅さんの教えを、今も守り続けている安嶋選手。練習でも、バーベルをまっすぐ上にあげることを意識しています。

    練習の最後に行う『逆立ち腕立て』
    この日は40回こなした

    三宅さんから教わったのは、これだけではありません。肩まわりの筋肉を鍛えるため、練習の最後に行う『逆立ち腕立て』。

    9年前に三宅さんから直接指導を受けた

    これも、当時、直接指導を受けたことを今に生かしています。

    三宅さんとのつながりについて話す安嶋選手

    (安嶋選手)「教わったことを意識しつつ、自分でもかみ砕いて工夫してバージョンアップしています。元オリンピアンの方がつないでくれているメダルを自分もとって、次につなげたい。」

    【オリンピック後の国スポを『競技生活の集大成』に】

    パリオリンピック出場を最大の目標に掲げてきた安嶋選手。そのあと開かれる国スポには、ある決意を胸に臨みます。

    (安嶋選手)「国スポで自分は引退すると決めています。次のロスオリンピック(2028年開催)となると年齢的にも厳しいし、最後の年が2024年だなっていうことを決めて、ことしを最後にしたいと思います。」

    最高の形で競技生活を締めくくりたい。安嶋選手は、みずからの集大成に向かいます。

    国スポへの思いについて話す安嶋選手

    (安嶋選手)「ことしは、これまでで一番熱い1年ですかね。本当にこれ以上できないという最大限を出せているので、引退だっていう覚悟を決めているからこそ出し切れています。完ぺきな試合で引退したいです。自己新記録で。」

    【国スポまでの日程は・・・】

    オリンピックの最終選考となる国際大会は、2024年3月31日から4月11日まで、タイで開かれます。

    安嶋選手のオリンピック出場の条件のひとつが、『スナッチ』と『クリーン&ジャーク』をあわせた合計で、自己ベストを6キロ更新することです。

    安嶋選手は「正直、周りは厳しいと思っているだろうけど、最後まで粘って自己ベストを更新して夢をかなえたい」と話しています。夢をかなえるため、力の限りを尽くして頑張ってください!

    そして7月から8月にかけてパリオリンピックが開催。国スポは10月に開幕します。

    有田町では、ウエイトリフティング(成年男子・女子・少年男子)と軟式野球(成年男子)が行われます。ぜひ会場で、佐賀県勢の活躍を応援しましょう!

    2024年に佐賀で開かれる国スポ・全障スポに向けて、県内20市町のそれぞれ魅力を伝えるプロジェクト「さがめぐりまるっと20」。こちらの特設サイトには、動画も掲載しています。ぜひご覧ください。

      • 池野健

        佐賀放送局アナウンサー

        池野健

        ウエイトリフティングは、
        上半身の力よりも、
        いかに下半身を使って
        地面を強く蹴り上げられる
        かが重要です。

      ページトップに戻る