「新規陽性者1000人も」
小池都知事 会見詳報

東京都の小池知事は17日夜、臨時の記者会見を開きました。

「年末年始コロナ特別警報」を発出

17日都内で新たにこれまでで最も多い822人の感染が確認されたことについて、「これまで以上に危機感を持つ必要がある。みなさまひとえに、一人ひとりの大切な命だけでなく、皆様が大切にされている周りの方々の命を守るためだ」と述べました。
そのうえで、小池知事は「まもなく年末年始を迎える。年末年始は人の動きが活発になる。すなわち感染リスクが高まることを意味する。ウイルスにはカレンダーはない。この年末年始の時期を感染拡大をストップさせる特別な時期として、『年末年始コロナ特別警報』を発出する」と述べました。

新規陽性者数1000人台の可能性との指摘

都内の感染状況について、「きょうのモニタリング会議でもこのペースで進めば1日当たりの新規陽性者数が遠からず1000人の大台に乗る可能性があるという強い指摘を受けた。感染者が増えたあと、重症者が増加していく傾向にあり、今こそ命を守るという観点から危機感を共有していかなければならない」と述べました。

約4000床の確保 医療機関に要請

都内の病床について、「現在、都では3000床を確保している。感染拡大を踏まえ、きのうの段階で、重症病床を250床、中等症以下の病床を3750床、合わせて約4000床の確保を都内の医療機関に要請した」と述べました。

そのうえで、「年末年始にそれぞれの病院で患者を受け入れてもらえるよう、新たな支援策も検討していかなければならない」と述べました。

基礎疾患ない70歳未満は宿泊療養施設を検討

都内の宿泊療養施設について、「本日新たに1施設を開設し、合計10施設、およそ4000室となっている。これらを有効に活用し、陽性者を確実に受け入れていく」と述べました。

そのうえで、「現在、65歳以上の高齢者は一律に入院ということにしているが、今後、基礎疾患がない70歳未満の方については、宿泊療養施設での受け入れを検討していく」と述べました。

忘年会・新年会は避ける 帰省もできるだけ避ける

年末年始の過ごし方について、「いつもの小さなグループで過ごすこと。久しぶりの人に会うのはできるだけ避ける。忘年会・新年会は避ける。帰省はできるだけ避ける。帰省する場合には、2週間前から会食を控えるなど一人ひとりの取り組みをお願いする」と呼びかけました。

営業時間短縮に協力を

事業者に対し、「改めてあすから来年1月11日まで営業時間短縮を要請している。書き入れ時に大変心苦しいが会食や人手が増えるこの期間、ぜひご協力をお願いしたい」と呼びかけました。

都民の命 守るため理解と協力を

来週にも知事どうしのテレビ会議を開き、年末年始に向けた取り組みについて情報共有や意見交換を行う考えを明らかにしました。

そのうえで、小池知事は「都においても、改めて都庁内の各局に対し、年末年始に向けたさらなる感染拡大の防止対策を検討するように指示したところだ。『死亡者を出さない』『重症者を出さない』『医療提供体制の崩壊を防ぐ』この3つの柱で都民の命を守るため、皆様のご理解・ご協力をよろしくお願いする」と述べました。