中国との交渉開へ
「大きなこと起きる」米大統領

アメリカと中国の貿易問題をめぐる対立が激化する中、トランプ大統領は、近く中国との交渉を再開する考えを示しました。アメリカと中国は互いの輸入品に追加の関税を掛け合う報復合戦を一段とエスカレートさせており、事態の打開につながるのかどうか、予断を許さない状況です。

これは、フランスで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議に出席しているアメリカのトランプ大統領が26日、エジプトのシシ大統領との首脳会談の冒頭、記者団の質問に応じて述べたものです。

トランプ大統領は「中国側からアメリカの貿易担当者に連絡があり、交渉を再開したいと伝えてきた」と明らかにしたうえで、「近いうちに、中国との交渉を再開する。とても大きなことが起きるだろう」と述べ、中国との交渉を再開する考えを示しました。

そのうえで、トランプ大統領は「このあと行う記者会見で中国についての声明を発表する」と述べました。

米中の貿易問題をめぐっては、中国が23日、アメリカからの750億ドル分の輸入品に対して最大10%の関税を上乗せする対抗措置を発表したのに対し、アメリカはすでに発動している2500億ドル分の輸入品に対する上乗せ関税を今の25%から30%に引き上げるほか、来月以降に発動する3000億ドル分に対する上乗せ関税も10%から15%に引き上げると発表しました。

アメリカと中国は、互いの輸入品に追加の関税を掛け合う報復合戦を一段とエスカレートさせており、事態の打開につながるのかどうか、予断を許さない状況です。