アメリカ 中国を
為替操作国と認定
アメリカ財務省は5日、中国を自国の輸出に有利になるよう通貨を意図的に安く誘導する「為替操作国」に認定したと発表し、中国に是正を求めることにしています。
アメリカ財務省は5日、法律に基づいて中国を通貨を意図的に安く誘導する為替操作国に認定したと発表しました。
この理由について財務省は中国は通貨の切り下げの措置をとり続け、貿易の競争上の優位を不正にねらっているとしています。
中国の通貨・人民元は5日、およそ11年ぶりに1ドル=7人民元台の元安・ドル高水準をつけましたが、トランプ大統領は5日、ツイッターに「中国は通貨を歴史的な安値まで引き下げた。これは為替操作と呼ばれる」と投稿し、元安・ドル高は中国政府が操作したものだと、批判していました。
為替操作国への認定でアメリカ側は中国と2国間の協議を行い為替レートの透明性を高めるよう是正を求めていくことになります。
アメリカは中国を為替操作国として1992年から1994年にかけて合わせて5回認定しています。
トランプ大統領「為替操作 大きな違反だ」
トランプ大統領は5日、ツイッターに「中国は通貨を歴史的な安値まで引き下げた。これは為替操作と呼ばれる。大きな違反だ」と投稿し、元安・ドル高は中国政府が操作したものだと、批判しました。
トランプ大統領は、中国政府が自国の輸出に有利になる元安を誘導していると批判し続けてきましたが、今回の元安水準についてもアメリカの追加の関税措置に対抗したものだという主張を持ち出した形です。
中国に対する追加の関税措置の方針は世界的な株安などを引き起こしていますが、トランプ大統領による中国への批判が、対立をいっそう深めることになりそうです。