国は香港を尊重する
約束守れ」米副大統領

アメリカのペンス副大統領は香港で続く抗議活動について「中国政府は香港の法律を尊重するという約束を守るべきだ」と述べ、中国が抗議活動を武力で鎮圧しないよう改めてけん制しました。

香港では容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案をめぐり抗議活動が続いていますが、中国は香港の近くに武装警察を集結させ、アメリカでは武力鎮圧を懸念する声が出ています。

アメリカのペンス副大統領は中西部ミシガン州で19日講演し、「中国は香港の法律を尊重するとしたイギリスとの共同声明の約束を守る必要がある」と述べ、中国が香港返還に際して香港に高度な自治を認めた共同声明を守り、過度な介入をしないよう求めました。

そのうえで、「香港で暴力的なことが起きればアメリカが中国と貿易交渉で合意するのは非常に難しくなる。中国が人道的に対応し、中国とデモ隊が違いを平和的に解決するよう強く求める」と述べ、中国が武力鎮圧をしないようけん制しました。

中国政府は香港の問題は中国の内政だとして反発していますが、アメリカは貿易などで中国と激しく対立する中、香港問題でも中国に圧力をかけるねらいがあるとみられます。

「穏やかな収束 希望」訪中の公明 山口代表

中国を訪れている公明党の山口代表は19日夜、中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部のトップ、宋涛部長と会談し、香港で続く抗議活動について「穏やかに収束することを希望している」と伝えました。

会談で山口代表は香港で続く抗議活動について「香港には日本からもたくさんの企業が進出し、日本人の居住者も多い。穏やかに収束することを希望している」と伝えました。

これに対し宋涛部長は「1国2制度の下、法に基づいて安定を図ることで香港の明るい未来はある。日本にも正しい認識を持ってもらいたい」と述べ、違法な行為は認められないという認識を強調しました。