前に『進展は難しい』
日米で共有していた」外相

先に行われた2回目の米朝首脳会談をめぐり、河野外務大臣は国会で、アメリカ政府から事前に、進展は難しいという見方を伝えられていたことを明らかにしました。

先月27日から2日間、ベトナムの首都ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談では、北朝鮮がニョンビョン(寧辺)にある核施設の廃棄を条件に制裁の解除を求めたのに対し、アメリカはそれ以外の施設の廃棄も必要だとして合意に至りませんでした。

これについて河野外務大臣は衆議院外務委員会で、「合意に至らなかったことは残念だが、事前の実務協議の段階で『なかなか進展は難しい』ということを日米で共有していた」と述べ、アメリカ政府から事前に、進展は難しいという見方を伝えられていたことを明らかにしました。

そのうえで河野大臣は、今後の米朝交渉について「CVID=完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄ということから考えるとニョンビョンの核施設はその一歩でしかない。制裁の解除を求めるなら、しっかりと非核化を実現してもらわなければならず、北朝鮮が大きな歩幅で一歩踏み出すことを期待したい」と述べました。

また、河野大臣は拉致問題について「最終的に拉致問題を解決するために日朝首脳会談の開催を考える必要があると思うが、そこに至る道筋はまだまだいろいろある」と述べました。