扇千景氏の葬儀営まれる 宝塚歌劇団で活躍し参議院議長など歴任

女性で初めて参議院議長を務め、3月9日に亡くなった扇千景氏の葬儀が27日午後、東京都内で営まれ、多くの参列者が死を悼みました。

俳優として宝塚歌劇団で活躍したあと、参議院選挙に5回当選し、国土交通大臣や参議院議長などを歴任した扇千景氏は、今月9日に、がんのため東京都内の病院で89歳で亡くなりました。

扇氏の葬儀は、27日正午から東京 港区の増上寺で行われ、岸田総理大臣や尾辻参議院議長、歌手で俳優の加山雄三さんら政界や芸能界の関係者が参列しました。
そして、扇氏が参議院議長や国土交通大臣だった時に、総理大臣を務めた小泉元総理大臣が弔辞で「女性が活躍する社会を目指し、その先頭に立って切り開いてきた道は、後輩が続いている。そのりんとしたただずまいを決して忘れることはない」と述べました。

また、扇氏の長男で歌舞伎俳優の四代目中村鴈治郎さんは「女優、政治家、母として走り抜けた人生だった。3年前に亡くなった父のそばで喜んでいることと思います」とあいさつしました。

故扇千景元参院議長 国会議事堂を訪問 多くの議員が別れ惜しむ

午前9時すぎ、遺骨を乗せた車が、政治活動の舞台となった永田町を回りました。

国会議事堂の正門には、細田衆議院議長や自民党の関口参議院議員会長、立憲民主党の福山元幹事長など、およそ50人が集まりました。

そして、衛視が「敬礼」と声を上げると、車から遺骨や遺影を抱えた遺族が降りて「ありがとうございました」と話していました。

集まった議員は深く頭を下げ、車が見えなくなるまで手を合わせ、扇氏との別れを惜しみました。