らみ続ける防衛費
2次補正予算案が過去最大

来年度予算案とあわせて21日に閣議決定された防衛省に関する今年度の第2次補正予算案はおよそ4000億円で、過去最大となりました。装備品のローンの返済にあたる「後年度負担」の費用が大幅に増えたことによるもので、最新の装備品の導入が進む一方で、防衛費が膨らみ続けています。

来年度予算案とあわせて21日に閣議決定された防衛省に関する今年度の第2次補正予算案は3998億円で、これまでで最も高かった平成29年度の第1次補正と比べ1600億円余り多く、過去最大となりました。

これは、「後年度負担」という過去に契約した装備品のローンの返済にあたる費用が大幅に増えたことによるもので、その費用は3177億円と、補正予算案のおよそ8割を占めています。

対象の装備品は、アメリカから導入する最新のステルス戦闘機「F35A」のほか、国産として新しく開発されたP1哨戒機やC2輸送機などとなっています。この費用は、そもそもこの夏の概算要求では来年度予算案に含まれていましたが、今回、補正予算案に前倒しして計上され、その分、来年度予算案が減額された格好です。

それでも来年度予算案の総額は前の年より663億円増えて、こちらも過去最大の5兆2574億円となっています。アメリカが開発したものを中心に最新鋭の装備の導入が進む一方で、防衛費は膨らみ続けていて、財政事情が厳しさを増す中で防衛費の一層の効率化が大きな課題となっています。