フラミンゴのように片足立ち 慢性腎臓病におすすめの運動

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慢性腎臓病に運動を推奨

慢性腎臓病に運動を推奨
運動療法の主な効果

慢性腎臓病の人に以前は運動が制限されていました。しかし現在では運動を推奨する方向に変わっています。慢性腎臓病への運動の効果が最近いろいろと明らかになってきたからです。

運動する前に注意

慢性腎臓病の運動 注意点

運動は慢性腎臓病の病態が安定している人にかぎり広くすすめられます。そこで、あらかじめ医師に相談してから運動を開始してください。また、運動中に体調が悪化した場合は運動を中止してください。
また以下の場合、運動は原則として禁止です。

  • 血圧 上が180/下が100(mmHg)以上
  • たんぱく尿 100(mg/dL)以上
  • 空腹時血糖値 250(mg/dL)以上
  • 糖尿病網膜症
  • 尿ケトン体が陽性
  • BMI 30以上の極端な肥満

(ケトン体とは糖尿病のコントロールが悪いと尿中に増える物質。糖尿病が進行した方などは注意)

有酸素運動とレジスタンス運動

慢性腎臓病の運動療法

慢性腎臓病には、ウォーキングなどの有酸素運動レジスタンス運動(筋力トレーニング)を組み合わせて行うことがすすめられます。
また、最初に体を柔らかくしたり温めたりする準備運動も行ってください。

片足立ちの運動----ダイナミック フラミンゴ

簡単にできるレジスタンス運動を1つ紹介しましょう。

レジスタンス運動
レジスタンス運動

まず、安定した椅子や手すりに つかまります。そして片方の脚を前のほうに5センチ程度上げます。この状態で1分間静止します。目は両方とも明けておきます。続いて、もう片方の脚を上げて同じく1分静止します。これを1日3回、朝 昼 晩と行ってください。

フラミンゴ

この運動は「ダイナミック フラミンゴ」と呼ばれています。
筋肉とともに骨が鍛えられることが特長です。この姿勢で1分立つと、脚の付け根の骨には53分歩いたのと同じ効果があると言われているのです。体のバランスもよくなり、普段ふらつく方は 転倒予防になります。

ほかのレジスタンス運動

レジスタンス運動としてほかには、スクワットが簡単にできて効果的です。体力のある人なら腕立て伏せや腹筋でもかまいません。スポーツ施設などの専用器具を使ったレジスタンス運動もすすめられます。

ダイナミックフラミンゴは軽いレジスタンス運動なので、毎日行っても差し支えありません。しかし強いレジスタンス運動の場合は週2~3回がすすめられます。なぜなら筋肉は強い負荷によって線維がいったん壊れそれが回復するときに強くなるからです。1日行ったら少なくとも1日は筋肉が回復するのを待ったほうがよいのです。

透析をしている人も運動を

慢性腎臓病で透析を受けている人にも有酸素運動とレジスタンス運動はすすめられます。その場合、透析の最中に運動を行えば時間を有効に使えます。透析中に運動する場合の注意点を下に示します。

透析中の注意点

  • 透析を受けている人は体力が大きく低下していることがあるため、医師と相談し無理のない運動を選ぶ必要があります。
  • 筋肉や骨が弱くなっていることもあります。傷めないよう準備運動をしてください。準備運動は透析開始の前にベッドの外で行ったほうが、体を動かしやすいのでおすすめです。
  • 運動は透析時間の前半で行います。後半になると透析によって体内の余分な水分が抜けて血圧が下がるため、運動には適しません。

ゴムバンドを使ったレジスタンス運動

ゴムバンドを使ったレジスタンス運動

透析中にできるレジスタンス運動として、市販のゴムバンドを使ったトレーニングを2つ紹介しましょう。

ゴムバンドを使ったレジスタンス運動

まず、一方を足に掛け、一方を手に持ち、ゴムバンドを伸ばしながら腕を90度上げる運動です。透析用のカテーテルを付けていない腕を使います。腕などの筋肉が鍛えられます。10回1セットで体力に合わせて繰り返します。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年2月号に詳しく掲載されています。

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