選挙区と比例の議席はこう決まる

シリーズでお伝えしている「投票に行こう!参院選」。
今回は「参議院議員はこうして選ばれる」です。

選挙区と比例代表

参議院選挙は、選挙区と比例代表で、それぞれ当選者が決まります。

45選挙区で75議席争う

選挙区は原則、都道府県を単位に設けられています。
しかし、1票の格差を是正するため、前々回・6年前の選挙から▼鳥取と島根、▼徳島と高知をそれぞれ1つの選挙区とする「合区」が行われ、選挙区の数は45です。

参議院議員は、3年ごとに半数が改選されることになっていて、今回、選挙区では定員の半数の74議席に加え、神奈川で欠員となっている非改選の1議席を加えた75議席が争われます。

今回の選挙の定員は▼東京が最も多い6、▼神奈川が欠員の補充も含めて5、▼埼玉が1増えて4などとなっています。

そして▼定員が1のいわゆる「1人区」は32あります。
とりわけ「1人区」の勝敗は選挙戦全体の行方を左右するとして注目され、前々回と前回はともに野党側がすべての「1人区」で候補者を一本化し、与党と野党が対決する構図になりました。
前回は、与党の22勝、野党の10勝、前々回は、与党の21勝、野党の11勝でした。

比例代表は定員50

続いて、比例代表の議席の決め方を見てみます。

参議院選挙の比例代表では、政党や政治団体の名前か、候補者の個人名を書いて投票します。

政党名と個人名の票の合計が各党の得票数となり、その得票数に応じて「ドント式」と呼ばれる計算方法で議席が配分されます。改選される定員は2増えて50です。

各党の獲得議席のなかで、どの候補者が当選するかは、原則として、個人名の票が多い順に決まります。

当選させたい候補者がいれば、個人名を書いて直接、投票できる仕組みになっています。
政党名と個人名のいずれで投票するかは、各党の選挙戦術にも関係しているため、党によって比率は異なりますが、前回・3年前の選挙の比例代表全体では、政党名での投票が75%、個人名が25%でした。

一方、前回の選挙から候補者個人の得票に関係なく、あらかじめ政党が決めた順位に従って優先的に当選者が決まる「特定枠」を設けることができるようになりました。
前回は、3つの政党・政治団体からあわせて5人が特定枠で立候補し、このうち4人が当選しました。