「すくすく子育て」で悩めるパパ・ママにアドバイスをしてくれる専門家の先生たちは、どんな子育てをしていたのでしょうか。
専門家の素顔に迫ります。

大豆生田啓友(玉川大学 教授/乳幼児教育学)

幼児教育学が専門で、3人の子どものパパでもある大豆生田啓友さん。いつもママたちに寄り添ったアドバイスをしてくれました。

そんな大豆生田さんはどんなパパだったのか、お話を伺いました。


― いいパパであり、夫としても妻をしっかり支えるイメージがありますが、実際はどうですか?
以前は、そのイメージとは違ったと思います。子育てをはじめたころは、自分は経験も知識もある“いいパパ”だと思って、講演会でも子育ての話をしていました。でも、あるとき妻から「言っていることと、やっていることが違う」と言われたんです。私がやっていることは“ほんの少し”で、子育てや家事は“365日24時間”なんだと。当時は納得できていませんでした。
そして、2人目が生まれたとき、子育てをする自分の名誉を挽回するためにも「夜泣きは私が見る」と宣言しました。
そんな中、赤ちゃんをだっこしながら執筆の仕事をしていたときです。締め切りに追われているのに、赤ちゃんはすごい勢いで泣くんですよね。子どもは大好きだと思っていたのに、すごくイライラしてきて、「うるさい!」と言ってしまって、ひどく落ち込みました。それまで、わかっているような気がしていただけで、ママたちは四六時中こうやって子どもと向き合っていて、私が思う以上に大変なことがたくさんあるのではないかと考えるようになりました。

― パパも一緒に育児をするには、どのように言うのがよいと思いますか?
「助けて」と頼られるほうが頑張るパパもいるし、「やってよ」と強く指示したほうが「やってみよう」と思うパパもいて、どう言うのがよいかはパパのタイプによります。お互い言わなくてもわかるだろうと考えずに、そのときどきで、気持ちをぶつけ合うのも大事だと思います。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです