静岡 浜松 土砂到達まで12秒 6月の記録的大雨による土石流
- 2023年06月13日
6月初めの記録的な大雨で1人が亡くなった静岡県浜松市の土砂災害。専門家が解析した結果、斜面が崩れ始めてからわずか12秒ほどで土砂が住宅に到達したとみられることがわかりました。専門家は、早めの避難が重要だと指摘しました。
土砂到達まで わずか12秒か
6月初めの大雨で、浜松市北区引佐町では山の斜面が崩れて付近の住宅に流れ込み、この家に1人で暮らしていた35歳の男性が亡くなりました。
この土砂災害について、京都大学防災研究所の竹林洋史准教授は地形のデータや現地での地質調査などをもとにシミュレーションを行いました。
シミュレーションによると、現地の状況から当時土石流が発生したとみられるとした上で、土砂が流れ下る平均の速度は、毎秒およそ10m、時速に換算すると36kmほどだったということです。斜面の崩壊が始まった場所から住宅までの距離はおよそ100mで、斜面が崩れ始めてからわずか12秒ほどで住宅に到達したとみられるということです。
早めに安全な場所に避難を
住宅の周辺は土砂災害警戒区域に指定されていて、竹林准教授は早めの避難が重要だと訴えました。
京都大学防災研究所 竹林洋史准教授
斜面で崩壊が始まってから、避難する時間はなかった。早めに安全な場所に避難することが何より重要だ。できない場合でも垂直避難を心がけてほしい。