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静岡 釣りの魅力発信 旅もグルメも!夏休みレジャーにいかが?

海のPR大使 三浦愛さん
  • 2023年06月10日

しずおかの海PR大使で、初心者向けの釣り教室や女性を集めた釣り大会など、海をフィールドにしたさまざまな活動を行っている静岡県焼津市の三浦愛さん。静岡の海と地域の人たちとのふれあいがたまらなく好きだといいます。地域おこし協力隊から新たな一歩を踏み出した三浦さん。静岡で体験できる釣りの魅力を詰め込んだ本を出版しました。人生の柱となった魚釣り。その魅力を聞いてみました。

釣りの魅力は?

三浦さんは、釣りの魅力は「冒険感」だといいます。

「知らない港町を訪ねたり、緑いっぱいの川を歩いたり、思わぬ大物が釣れることもあって、まさに非日常なんです。釣りを共通語にいろんな人とすぐに仲よくなれる、釣りを通じて人の輪が広がり、地域が元気になっていくんです」(三浦愛さん)

なぜ釣り好きに?

そもそも三浦さんは、なぜ釣りが好きなんでしょう。そのルーツは幼稚園時代に始まったようです。埼玉県出身の三浦さんは、祖父の家の近くでいつも田んぼ遊び。ゲンゴロウなどが好きで水生昆虫を捕っていました。その田んぼでの昆虫採集は、なんと女子高校生になっても続いたそうです。

子どもの頃から自然が大好き!

「年によって田んぼに生息する虫の種類や数が違うんです。なぜなんだろうと興味がありました。絵を描くのも好きで、観察してはよく描いていました」(三浦愛さん)

なんだかNHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなっている牧野富太郎博士のようですね。

釣り旅と漁港グルメ

大学は、ミジンコにひかれて生物科学資源学部に進みました。そこで友人とともに楽しんだ釣りの旅に、はまったそうです。釣りはもっはらサビキやエサをつけたぶっこみ釣り。技術よりも新しい魚との出会いがうれしかったそうです。それでも釣った魚は100種類以上。旅の中で気に入ったのが、地域ごとに違う漁港。山口県では市場の横で、地元の人たちがすしを1貫ずつ板の上に並べて売っていたそうで、活気ある様子に見入ったそうです。

料理を学び 自分を見つめた

静岡市内の釣具店に就職したあと、次は料理だと留学することにしました。留学先は、いわゆるググった結果イタリア。もちろん魚料理を学ぶためです。

主に働いたのはマッサカラーラという都市の高級レストラン。刺身も提供していたため、日本人だからといきなり前菜担当を任されたそうです。毎朝、地元の漁師が魚を台車で運んできます。マグロやカンパチもまるごと1匹。日本のようにとびきり新鮮なわでではなく、素早い調理が必要でした。料理を習い始めて数ヶ月。息つくヒマもなかったそうです。

イタリア時代 忙しいながらも料理と心を磨いた

「一番感じたのが常識は非常識。こうじゃないとダメというのは全部捨てました。それまでは人に流されるというか、人に優しくすればいいと思っていましたが、とりあえずやってみようと開き直ってからは、自分のことを主張できるようになりました。自分と対話し、自分の人生に責任を持つことができたんです」(三浦愛さん)

イタリアの人たちは、陽気なようでも、自分をしっかりと持っていると感じたからだそうです。

“私は何者になれるのか”

どう人生を過ごしていくのか、留学後、焼津市の初代地域おこし協力隊を選びました。釣具店勤務時代に釣りで通った魚の街。自分の力で観光を盛り上げたいと思ったそうです。最初は焼津を好きになることから始めました。人には恵まれたそうです。でも簡単な道のりではありませんでした。

女性たちの釣り大会を開催

「最初の1年は何もできませんでした。私は何者になれるのか考えました。ゼロから1を作るのは本当に大変でした。悩みましたが、視点を変えると、釣りを初心者や女性にも優しいものにすれば、焼津のレジャーを変えられると思ったんです」(三浦愛さん)

経験をいかし地域のために

三浦さんは、これまでの経験をいかし新たな取り組みを始めました。遊漁船の協力を得て、初心者向けの釣り教室や女性を対象にした釣り大会、それに子どもたちを対象にした釣り竿作りの教室など活動の幅がどんどん広がりました。小学校や高校などで、移住や釣り、それに食育まで伝えています。

子どもたちと竿づくり

「静岡の海が好きなんです。西から東まで横長く、いろんな釣り方や料理、文化があります。釣りを通した人とのつながりの楽しさも知ってもらえたらと思っています。駿河湾は深くてすごい、未知の生き物がまだいるかもしれず、静岡で暮らす価値はそれだけでもあると思うんです」(三浦愛さん)

静岡の海を味わい尽くす!

そんな静岡の海の魅力を発信しようと、釣り好き・料理好き満載の本を出しました。

初心者でも楽しめる釣り方や県内に伝わるご当地釣法などを紹介。釣った魚の調理法やレシピも掲載し、静岡の海を味わい尽くす1冊です。釣りのルールやマナーも記され、子どもたちとの夏休みのレジャーにも活用できそうです。

好きな魚は?

最後に好きな魚を聞いてみました!

釣って好きな魚は? 「シロアマダイ」希少な価値がある魚なのに初心者が釣ることも多い。いろんなエピソードが生まれる魚です。

シロアマダイ

食べて好きな魚は? 「これ一択です。アカムツ」調理はあぶり刺し。くどくない上品な脂はだれにでも安心して提供できる魚です。

アカムツ

田んぼで遊んでいたころから、好奇心と挑戦する意欲を持ち続けた三浦愛さん。その前向きで明るいパワーが静岡の海をさらに魅力的なものにしています。

  • 長尾吉郎

    静岡局 ニュースデスク

    長尾吉郎

    1992年NHK入局
    初任地大分局で釣り覚える
    報道局社会部・広報局など
    ヤエンによるイカ釣り好き

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