方の疲弊は限界に
来ている」石田総務相

石田総務大臣は、企業が都道府県と市町村に納めている地方法人税の人口1人当たりの税収が東京など都市部に偏っていることについて「地方の疲弊と東京一極集中は限界に来ている」と述べ、来年度の税制改正で解消に向けた措置を実現させることに意欲を示しました。

企業が利益などに応じて都道府県と市町村に納めている地方法人税は、人口1人当たりの税収が最も多い東京都と、最も少ない奈良県で6.1倍の格差があり、自民・公明両党は、こうした偏りを解消する措置について来年度の税制改正で結論を出す方針です。

これに関連して石田総務大臣は記者会見で「地方税収は全体としては増えているが、都市と地方の財政の格差は拡大し、地方の疲弊と東京一極集中は限界に来ている。税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築は喫緊の課題だ」と述べ、来年度の税制改正で解消に向けた措置を実現させることに意欲を示しました。

地方法人税をめぐって総務省はことし5月、有識者検討会を設置し、ことし秋をめどに都市部と地方の税収の偏りを解消する新たな仕組みの案をとりまとめることにしています。