衆議院解散 衆院選日程は
10月19日公示 31日投開票

衆議院は、午後1時に開かれた本会議で、大島衆議院議長が解散詔書を読み上げ、解散されました。
各党は、今月19日公示、31日投開票の衆議院選挙に向けて、事実上の選挙戦に入りました。

第205臨時国会は会期末のきょう、参議院本会議で閉会に向けた手続きがとられました。

そして、午後1時に開かれた衆議院本会議で、松野官房長官から、紫のふくさに包まれた解散詔書が大島衆議院議長に伝達されました。

続いて大島議長が「憲法7条により衆議院を解散する」と解散詔書を読み上げ、衆議院は解散されました。

今月4日に岸田総理大臣が就任してから10日後の解散となり、総理大臣の就任から解散までの期間は、戦後最も短くなります。

衆議院の解散を受けて、政府は改めて臨時閣議を開き、今月19日公示、31日投開票という衆議院選挙の日程を決める方針です。

衆議院選挙が行われるのは、4年前の平成29年10月以来で各党は、新型コロナウイルス対策や経済政策などをめぐって、事実上の選挙戦に入りました。

衆議院議員在任期間は戦後2番目

平成29年10月の衆議院選挙で当選し、今回の解散で失職した議員の在任期間は1454日で、三木内閣のもとで解散が行われず昭和51年に任期が満了した1461日に次いで、戦後2番目の長さとなりました。

岸田首相「大変厳粛な気持ち 何を目指しているのか訴えたい」

岸田総理大臣は午前7時半ごろ総理大臣官邸に入る際、記者団に対し「これから国民の皆さまの判断をいただかなければならない。大変、厳粛な気持ちできょうを迎えている。総理大臣に就任してから11日であり、新しい内閣が何をするのか説明してきたが、選挙を通じて、しっかりとわれわれが何をしようとしているのか、何を目指しているのか訴えていきたい。詳しくはきょうの記者会見で申し上げたい」と述べました。

また、記者団が「就任からここまでのスタートをどう振り返るか」と質問したのに対し「大変、濃密なスケジュールだったが、不思議と疲れも感じていないし気持ちは大変充実している。新しい内閣のありようや目指すものをしっかりと訴えていきたいという強い気持ちを維持している」と述べました。

立民 枝野代表「まっとうな政治に変える」

立憲民主党の枝野代表は、記者団に対し「説明と論戦から逃げる解散で大変残念だが、われわれは感染症対策、経済政策、そして不誠実な政治の3つを変えようと訴えていく。まっとうな政治に変えるため、政治そのものの表紙を変えなければならない。全力をかけて総選挙を戦っていきたい」と述べました。

また、共産党との選挙協力について「共産党が選挙直前に20を超える選挙区で候補者を取り下げて『一騎打ち構造』を強めてもらえたことについて、敬意と感謝を申し上げたい。野党各党、それぞれ事情や立場がある中で、想定をかなり超える一本化を図ることができた」と述べました。

公明 山口代表「全力で戦い抜き 勝利を勝ち取る」

公明党の山口代表は、党の参議院議員総会で「今回の選挙では、コロナ禍をいかに克服していくかと、打撃を受けた経済や社会をどう立て直していくか『日本の再生』が問われる。その役割を担うのは、政権運営への経験や実績にあふれた『自公政権』しかない。ほかにかわる選択肢がよく見えないことを有権者にしっかり訴えて、全力で戦い抜き、勝利を勝ち取りたい」と述べました。

共産 志位委員長「候補者一本化 選挙区全部で勝利を」

共産党の志位委員長は、党の議員団総会で「日本の政治を変えるには『自公政権』そのものを終わりにする政権交代が必要だ。立憲民主党と候補者の一本化について合意が確認されたことが重要だ。こうした選挙区では最大限の努力を行い、自民、公明、そしてその補完勢力を打ち破って、全部で勝利する構えで頑張り抜こう」と呼びかけました。

維新 馬場幹事長「改革マインド 訴えていく」

日本維新の会の馬場幹事長は、記者会見で「『改革イエスかノーか解散』だ。岸田総理大臣の演説を聞いていると、改革マインドが薄れている。日本の政治に足りないのは改革マインドで、それを実行してきたのが『維新』だということを訴えていく。国会で党単独で法案を提出できる21議席が目標の最低ラインだ」と述べました。

また、解散の際の万歳三唱について「わが党は、協議の結果『多くの国民が不安を持つ中で、昔からやっているからといって行うのはいかがなものか』という意見が出て、しないことに決まった。自民党は前例・慣例で政治を進めていくという象徴的な一幕だったと思う」と述べました。

国民 玉木代表「与野党がきっ抗する状況つくりたい」

国民民主党の玉木代表は記者会見で「自民党の『自己都合解散』だ。岸田総理大臣の『令和版所得倍増計画』は、しんきろうのように所信表明演説から消え、何を国民に問うのかさえ不明確なままだ。われわれは『積極財政』への転換で給料の上がる経済の実現を訴え堂々と政策論争をたたかわせながらアピールしていく。1議席でも多く獲得できるよう戦い抜き、与野党がきっ抗する状況をつくりたい」と述べました。

れ新 山本代表「『ドケチ政策』からの転換を」

れいわ新選組の山本代表は、記者団に対し「まさに『棄民解散』だ。先進国では積極財政で国民の生活を底上げしているが日本は180度違う。一刻を争う状況にある事業者などを大胆に下支えしない政府は民衆の敵だ。
衆議院選挙では、一握りの人が儲かり、多くの人を貧乏にしてきた『ドケチ政策』からの転換を訴え、岸田氏が総理大臣でなくなる状況を勝ち取らなければならない」と述べました。

社民 福島党首「何も変えないのを隠す『ぼろ隠し解散』だ」

社民党の福島党首は、記者団に対し「この解散は、何も変えようとしない岸田政権が、それを隠すための『ぼろ隠し解散』で、このままで新しい未来がひらけていくとは思えない。そして、この選挙は命と暮らしと人権を守る勢力と守らない勢力が激突する正念場だ。社民党は『生存のための政権交代』を目指して命を大事にする政治を強く訴え、全員当選を目指して頑張っていきたい」と述べました。

N党 立花党首「6議席獲得を目標としたい」

「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」の立花党首は記者会見で「NHK問題を他党が国会でほとんど取り上げなかったのはとても残念だ。各種の調査でも過半数の国民がNHKのスクランブル放送の実施を望んでおり、その声に応えるために選挙で戦う。党の実力では、1議席を獲得できれば十分だが6議席を目標としたい。政党要件の維持に必要な比例代表の得票率2%が勝敗ラインだ」と述べました。