日朝首脳会談「果を生む
用意ができた時に」河野外相

拉致問題の解決に向けた日朝首脳会談について、河野外務大臣はNHKの「日曜討論」で、時期は考えず成果につながる準備ができてから行うべきだとして、今後、外相間も含めさまざまなレベルで北朝鮮との直接対話の機会を探る考えを示しました。

この中で河野外務大臣は先の米朝首脳会談について「『非核化』を文書にし、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が署名したのは大きい。そうそう後戻りはできないのではないか」と評価したうえで、今後は完全な非核化の実現に向けて、アメリカが具体的な手順などを示す工程表を作成し、北朝鮮と交渉することになるという見通しを示しました。

また拉致問題の解決に向けた日朝首脳会談について「ただ会って話すだけでは意味がなく、何らかの成果を生まなければならない。その用意ができた時に行うべきで、時期的なことは今の段階では全く考えていない」と述べました。

そのうえで「どのレベルで誰とやればよいか考えながら、しっかり対応していかなければならない。平らな道のりとは思っていない」と述べ、外相間も含めさまざまなレベルで直接対話の機会を探る考えを示しました。

一方、アメリカのトランプ大統領が米韓合同軍事演習を中止する可能性に言及したことについて「北朝鮮が善意ある態度で交渉に応じている限り、善意で報いるということだ。今の段階で日本の安全保障に影響は出ない」と述べました。