河井議員の裁判 元法相が
出廷もほとんどの証言拒否

公職選挙法違反の罪に問われている河井案里議員の裁判で、夫の河井克行元法務大臣が証人として出廷し「私自身も刑事訴追され、被告人という立場なので、必要なことは自身の裁判で申し上げたい」などと述べ、検察側の質問に対して、ほとんどの証言を拒否しました。

参議院議員の河井案里被告(47)は、夫で元法務大臣の克行被告(57)とともに、去年の参議院選挙をめぐって、公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

東京地方裁判所で開かれた22日の裁判には、河井元大臣が証人として出廷しました。

河井元大臣の裁判は先月15日に弁護士を解任したあと、中断していて、元大臣が法廷に姿を見せるのはそれ以来です。

はじめに検察側が衆議院選挙の選挙区を尋ねたところ、河井元大臣は「裁判長」と大きな声で呼びかけたあと、「ご迷惑をおかけした弁護士の選任手続きですが、おととい届け出を提出したばかりで、弁護士と打ち合わせができていません。私自身も刑事訴追され、被告人という立場のため、必要なことは、自身の裁判で申し上げたい」と述べました。

その後、検察は自分が起訴された内容に間違いがないかや、起訴された以外に現金を渡した地元議員がいないかなどを質問しましたが、河井元大臣は「弁護士と協議をしたうえで自身の裁判で答えるのでここでは見合わせる」などと述べ、ほとんどの質問に対して証言を拒否しました。

河井元大臣の証人尋問は23日と今月28日も行われる予定です。