加計文書「存在せず」
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「電子ファイルも調べきった」加藤厚労相

加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者が3年前に総理大臣官邸を訪問した際のやり取りを記したとする文書について、加藤厚生労働大臣は、調査の結果、厚生労働省内に文書が存在しなかったことを明らかにしました。

加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者が3年前に総理大臣官邸を訪問した際のやり取りを記したとする文書が農林水産省に残されていたことがわかり、厚生労働省でも調査を進めてきました。

これについて、加藤厚生労働大臣は17日、閣議のあと記者団に対し、「関係部局で調査を行った結果、文書は見つかっていない。書類だけでなく、電子ファイルも確認し、調べるところは調べきったと認識している」と述べ、厚生労働省内に文書が存在しなかったことを明らかにしました。

「特区の事務局全体を探索したが…」梶山地方創生相

加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者が3年前に総理大臣官邸を訪問した際のやり取りを記したとする文書について、梶山地方創生担当大臣は、調査の結果、内閣府内に文書が存在しなかったことを明らかにしました。

内閣府は、加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県が3年前に総理大臣官邸や内閣府を訪問した際のやり取りを記した文書を作成し、内閣府などに配布したとしていることから、省内に文書が残されているか調査してきました。

これについて、梶山地方創生担当大臣は閣議のあと記者団に対し、「獣医学部新設を担当した国家戦略特区の担当者全員のヒアリングを行うとともに、紙の文書や電子ファイルがないか、特区の事務局内部全体をくまなく探索したが、確認できなかった」と述べ、内閣府内に文書が存在しなかったことを明らかにしました。

また文書には、当時、内閣府で地方創生推進室を担当していた経済産業省の藤原審議官と面談し、要請の内容は総理大臣官邸から聞いているという発言などがあったことも記されていますが、梶山大臣は、藤原審議官が聞き取りに対し「承知していない」と答えたと説明しました。

「新たな文書や証言出れば、そのつど対応を」林文科相

「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者が、3年前に総理大臣官邸を訪問した際のやり取りを記したとする文書について、林文部科学大臣は、調査の結果、文部科学省内で文書の存在が確認されなかったことを明らかにしました。

「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者が3年前に総理大臣官邸を訪問した際のやり取りを記したとする文書が農林水産省に残されていたことがわかり、文部科学省でも調査を進めてきました。

これについて、林文部科学大臣は、閣議のあとの記者会見で「合わせて51人の関係者から聞き取り、確認を行ったが、『見たことがある』または、『共有したことがある』と答えた職員はいなかった。共有ファイルや共有フォルダでも、文書の存在は確認できなかった」と述べ、文部科学省内で文書の存在が確認されなかったことを明らかにしました。

そのうえで「現時点で考え得る最大限の方法で確認作業を行ったが、今後、新たな文書や証言が出てきた場合には、必要に応じて、そのつど、対応したい」と述べました。

また、林大臣は、愛媛県の担当者らが総理大臣官邸を訪問する前に、その予定を伝える、内閣府側からのメールが文部科学省で見つかっていたことについて「引き続き、関係者に事実関係を確認していきたい」と述べました。