急転 加計学園問題
先週 なにが起きた?

9日月曜 「発覚」

午後9時すぎ
愛媛県がこれまで無いと説明してきた学校法人「加計学園」の獣医学部新設に関連する文書。残されていることがわかったとして、県が詳しい事実関係を調査していることが判明した。NHKが「ニュースウオッチ9」で報じる。

10日火曜 「“首相案件”文書は県が作成」

早朝
朝日新聞が朝刊で、愛媛県が作成したとされる記録文書に、愛媛県や今治市の職員、学園幹部が総理大臣官邸を訪れ、柳瀬唯夫総理大臣秘書官(当時)らと面会した際に、柳瀬氏が「首相案件」と述べたと記されていると報じる。

午前9時
元総理大臣秘書官で、現在は経済産業審議官を務める柳瀬氏が、愛媛県の職員らと面会した相手として文書に名前が記載されていることについて、「記憶の限りではお会いしたことはありません」などと否定するコメントを出す。(コメント全文はこちらをクリック)

午前9時ごろ
愛媛県の中村知事が、調査結果がまとまり次第、速やかに公表する考えを示す。

午前10時ごろ
菅官房長官が、閣議のあとの記者会見で「政府として、そのような文書は承知していない」と述べたうえで、関係府省庁にそうした文書が保存されているか確認させる考えを示す。

午前11時ごろ
柳瀬氏は、経済産業省で記者団から「記憶の限り愛媛県の職員に会っていないと言うが、絶対会っていないと言えるのか」と問われたのに対し、「コメントしたとおりです」と答える。

正午前
立憲民主党など野党6党の国会対策委員長が会談し、柳瀬氏と、経済産業省の藤原豊審議官(当時、内閣府 地方創生推進室 次長)の証人喚問を求めていくことで一致する。

午後5時すぎ
愛媛県の中村知事は記者会見を開き、「文書は会議に出席した県の職員が報告のために作成したものだ」と述べ、文書は県が作成したものであることを認める。(会見の内容はこちらをクリック)

11日水曜 「県職員を信用」「元秘書官を信頼」

午前11時前
安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、愛媛県の文書に関して「コメントは差し控えたい」とする一方、柳瀬氏が否定するコメントを出していることを紹介。そのうえで「獣医学部の新設についてはプロセスにおいても問題がなく、私から指示を受けた方もいない」重ねて強調する。(答弁の内容はこちらをクリック)

午前11時すぎ
愛媛県の中村知事が記者会見で、改めて文書は県職員が作成したものであり、内容は信用している考えを示す。そのうえで、柳瀬氏のコメントについて「『記憶の限り』という言葉が気になる。どうなのかなと聞いたほうは感じてしまう」と感想を述べる。(会見の内容はこちらをクリック)

午後2時前
柳瀬氏が「首相案件だ」と発言したと記載されていることについて、衆議院予算委員会で安倍総理大臣は、「私が意図していないことや私的なことについて、秘書官が『総理の意向だ』と振り回す状況はありえない」としたうえで、「元秘書官の発言を元上司として信頼している」と述べる。(答弁の内容はこちらをクリック)

 

12日木曜 「面会者の証言」

昼すぎ
読売新聞が夕刊で、愛媛県や今治市の職員が面会に訪れた際の出席者の1人が、柳瀬氏との面会について「間違いない」と証言し、「首相案件」との言葉があったことも認めた、と報じる。

午後6時すぎ
出席者の証言について、柳瀬氏は経済産業省で記者団に問われたのに対し、「コメントしたとおりです」とだけ述べ、愛媛県や今治市の職員らとの面会を改めて否定する。

 

13日金曜 「農水省にも存在」

午前9時すぎ
齋藤農林水産大臣が記者会見で、加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者が3年前に総理大臣官邸を訪問した際のやり取りを記したとする文書が省内に残されていたとして、公表。(会見の内容はこちらをクリック)

愛媛県が10日に作成を認めた文書と、農林水産省が公表した文書を見比べると、柳瀬氏と藤原氏の主な発言を記した部分は、2か所細かい言い回しが違う以外、同じ内容が記載されていた。(文書の詳しい比較はこちらをクリック)

午前9時半すぎ
柳瀬氏は、経済産業省で記者団から「農林水産省で文書が見つかったが」と問われるも、「報道は拝見しましたが、これまでのコメントのとおりです」と述べるにとどまる。

午前10時
文書で、県側と面会し「かなりチャンスがあると思っていただいてよい」と発言したとされる藤原氏は、記者団に「報道は拝見したが、必要なことは内閣府に伝えておりますので、そちらにお尋ねいただければと思います」と述べる。

午後2時前
愛媛県の中村知事は、農林水産省が公表した文書を県が取り寄せて比較したとしたうえで、記者団の取材に、県が作成した文書だと認める。(説明の内容はこちらをクリック)

14日土曜 「真相は…」

午後2時
森友学園をめぐる決裁文書の改ざん問題に加え、加計学園の獣医学部新設をめぐっても新たな文書が発見された。相次ぐ問題を受けて、国会議事堂の前では真相解明を求める大規模な抗議デモが行われ、正門前の車道が埋め尽くされるほど大勢の人が参加した。

 

16日月曜 「国会招致を」

自民・公明両党の幹事長らが会談し、23日に衆議院予算委員会で集中審議を行う方針で一致。柳瀬氏ら関係者を発言の内容で罰せられることのない参考人として招致することで、野党側と調整していくことを決める。しかし与党側の提案に対し、野党側は「証人喚問をすべきだ」と主張し、引き続き協議することになった。

今後、関係者の国会への招致の動きが進んでいくとみられる。果たして真相は。「政治マガジン」では、問題を分かりやすくお伝えしていきます。

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