芸高田 前市長宅を捜索
河井議員陣営選挙違反事件

自民党の河井案里参議院議員の陣営による選挙違反事件で、広島地方検察庁が新たに広島県安芸高田市の前の市長の自宅を捜索したことがわかりました。前市長は取材に対し「案里議員などから金銭を受け取ったことはない」と話しています。

河井案里議員が初当選した去年7月の参議院選挙をめぐって広島地方検察庁は、陣営の資金が買収に使われた公職選挙法違反の疑いがあるとして、今月、自民党の複数の県議会議員や市議会議員の自宅や事務所を捜索するなど、資金の流れの解明を進めています。

この事件で、広島地検は25日、安芸高田市の浜田一義前市長の自宅を捜索したことがわかりました。

浜田前市長は3期目の任期が終わった今月17日に退任していて、取材に対し、捜索を受けたことを認めたうえで「参議院選挙に関して案里議員や夫の河井克行前法務大臣が訪ねてきたことはなく、金銭を受け取ったことはない」と話しています。

この事件では、少なくとも10人を超える県議会議員や市議会議員などが検察の任意の調べに対し、河井前大臣から5万円から30万円の現金を受け取ったと説明していることが明らかになっています。

検察は、陣営の資金が幅広い関係者に配られた可能性があるとみて、現金授受の趣旨などについてさらに実態解明を進めるものとみられます。