職活動 柔軟な採用活動
確認 文科相と経団連

新型コロナウイルスの感染拡大で就職活動への影響が広がっていることを受けて、萩生田文部科学大臣は、経団連の中西会長とテレビ会議を行い、エントリーシートの提出期限を延長するなど、柔軟に採用活動を行っていく方針を確認しました。

新型コロナウイルスの感染拡大で合同企業説明会が相次いで中止になるなど、就職活動への影響が広がっていることを受けて、萩生田文部科学大臣は、23日、経団連の中西会長とテレビ会議を行いました。

この中で、萩生田大臣は「一定の時間の猶予を持って採用するといったメッセージを早めに各企業から出してもらえれば、就職活動をする生徒や学生に安心感を与えることができるのではないか」と述べました。

これに対し、中西会長はエントリーシートの提出期限を延長することや、年間を通じた複数回の選考機会の確保に向けて最大限努力することなどを経団連と大学側でつくる協議会で申し合わせたことを報告し、テレビ会議では柔軟に採用活動を行っていく方針を確認しました。

中西会長「企業の採用活動への影響を注視」

萩生田文部科学大臣との会談のあと、経団連の中西会長は、記者団に対し「今の経済環境を考えると、企業の採用人数は人手不足感だけでは決まらないだろう。新型コロナウイルスの感染拡大がどれくらい経済に影響を与えるのかは、企業経営の立場からするとなかなか予測できないので、よくモニタリングしていきたい」と述べ、感染拡大が企業の採用活動に、どの程度影響するか注視していく考えを示しました。

さらに、中西会長は、感染拡大の影響で採用に関する企業側の情報が学生に届きにくくなっていると指摘したうえで、「学生側に企業の考え方を一生懸命伝えて、学生から『それでは困る』などと意見が聴けるような機会を作れないかと思う」と述べ、企業と学生が意見交換する機会を持ちたいという考えを示しました。