んぽ生命の不適切販売
「重大な問題」 総務相

かんぽ生命の保険の不適切な販売問題で、会社側が法令や社内ルールに違反する疑いのある販売が、これまでに1万2800件余りに上ると公表したことについて、高市総務大臣は「郵便局に信頼を寄せていた顧客に不利益を生じさせた重大な問題だ」と述べて、厳しく対応する考えを改めて示しました。

日本郵政グループは18日、記者会見を開いて、会社の内部調査で法令や社内ルールに違反する疑いのある販売が1万2836件確認され、実際に違反が認められた契約も670件に上ったことを公表しました。

これについて高市総務大臣は、20日の閣議のあとの記者会見で「郵便局に信頼を寄せていた多数の顧客に不利益を生じさせた重大な問題だ。不利益を受けた顧客の対応に万全を期すとともに、コンプライアンス態勢やガバナンスなどについて抜本的な改善が必要だ」と述べて、厳しく対応する考えを改めて示しました。

また、この問題を調査してきた外部の弁護士による特別調査委員会が報告書の中で、営業目標の達成のために社員に対して「どう喝指導」と呼ばれる行き過ぎた指導があったと指摘したことについて、高市大臣は「不適切なことばでの叱責があったと指摘されており、こうしたことも含めて不適切な営業が行われた原因と改善策の報告を求めている。会社側からの報告を踏まえて適正に対処したい」と述べました。

総務省は、来週にも日本郵政と日本郵便に対して業務改善命令を出す方向で検討しています。